平賀隆宗

平賀隆宗（ひらが たかむね）

平賀隆宗は、戦国時代の武将であり、安芸国の国人領主であった平賀氏の当主です。

生涯

大永4年（1524年）、安芸国の国人領主・平賀興貞の嫡男として生まれます。当時の習わしに倣い、大内氏の当主・大内義隆から「隆」の字を授かり、隆宗と名乗りました。

父である興貞が頭崎城主となった後、大内氏と尼子氏への対応を巡り、大内氏を支持する祖父・平賀弘保と、尼子氏を支持する父・興貞が対立するという事態に発展します。隆宗は弟の新九郎（後の平賀広相）と共に祖父に味方しました。この対立は合戦にまで発展し、天文9年（1540年）には、大内義隆の命を受けた毛利元就が介入し、頭崎城を攻略。父・興貞は出家し、隆宗が平賀氏の家督を継承することとなりました。

天文12年（1543年）には、備後神辺城主の山名理興が大内氏に対して反旗を翻します（神辺合戦）。隆宗は他の大内傘下の国人領主らと共に討伐に向かいましたが、天文18年（1549年）7月3日に陣中で病死。享年26という若さでした。彼の死後、家督は大内義隆の介入によって、小早川氏庶流の平賀隆保が継ぐこととなりました。

平賀隆宗は、激動の戦国時代において、大内氏と尼子氏という二大勢力の狭間で翻弄され、若くして命を落とした悲劇の武将と言えるでしょう。

参考資料

岡部忠夫『萩藩諸家系譜』マツノ書店、1999年1月。
萩藩閥閲録
* 歴史群像シリーズ「毛利戦記」（学研）

もう一度検索