年忘れ必殺スペシャル 仕事人アヘン戦争へ行く 翔べ!熱気球よ香港へ

あらすじ

1983年12月30日に放送された『年忘れ必殺スペシャル 仕事人アヘン戦争へ行く 翔べ!熱気球よ香港へ』は、必殺シリーズの長時間スペシャル第4弾として、アヘン戦争を題材にした異色作です。本作は、『必殺仕事人IV』の番外編として制作され、香港を舞台に国際的な陰謀と復讐劇が繰り広げられます。

物語は、清国（現在の中国）の貿易商の娘である劉孟春が、アヘン密輸事件に巻き込まれ、両親を殺害され、自身も失明するところから始まります。母の遺言に従い、復讐を誓った孟春は、仇を討ってくれる仕事人を求めて日本へ渡ります。しかし、アヘン密輸商の魔の手は日本にも伸びており、孟春は危険な状況に置かれます。

ひょんなことから孟春を助けた飾り職人の秀は、彼女から事件の真相を聞き、仕事人としての血が騒ぎます。加代、順之助の協力を得て、孟春を匿うことになった秀は、主水に協力を仰ぎますが、家庭を持つ主水は一度は断ります。しかし、おりくの弟子である入船屋お北から、アヘン商人たちが日本に来ていることを知らされ、主水は仲間と共に復讐に手を貸すことを決意します。

主水たちは、人足寄場に孟春を匿いますが、そこの主である平賀源内から協力を申し出られ、気球を手に入れます。孟春を乗せ、香港へ飛び立つ主水たち。しかし、洋上ではアヘン商人との激しい攻防が繰り広げられ、おりくたちはナポレオン・ボナパルトの船に救助されるものの、源内はアヘン商人に殺されてしまいます。さらに、入船屋お北の裏切りによって、主水たちはアヘンを盛られてしまい、孟春は再び連れ去られてしまいます。

辛くも日本本土にたどり着いた主水たちは、負傷したおりくを残し、残りのメンバーで源内の気球を修理し、アヘン商人を倒すため、再び香港へと向かうことを決意します。彼らは、アヘン密輸の黒幕を突き止め、孟春の仇を討つことができるのでしょうか。異国情緒あふれる香港を舞台に、必殺仕事人たちの壮絶な戦いが繰り広げられます。

キャスト

中村主水 - 藤田まこと
飾り職人の秀 - 三田村邦彦
何でも屋の加代 - 鮎川いずみ
西順之助 - ひかる一平
三味線屋の勇次 - 中条きよし
おりく - 山田五十鈴
棺桶の錠 - 沖雅也

中村りつ - 白木万理
中村せん - 菅井きん
筆頭同心 田中 - 山内としお
広目屋の玉助 - 梅津栄
お民 - 林佳子
ナレーター - 玉井孝

劉孟春 - アグネス・チャン
遠山金四郎 - 栗塚旭
ナポレオン・ボナパルト - クロード・チアリ
潘文虎 - 田中浩
西順庵 - 溝田繁
西巴 - 三浦徳子
国定忠治 - 近藤正臣
入船屋お北 - 鰐淵晴子
ジョン・ガーテン - ハル・ゴールド
イタチの鉄 - 東悦次
賭場の胴元 - 筑波健
石川島の役人 - 松尾勝人
巫女 - 小林加奈代
踊り子 - 吉田みどり、竹内典子、新堀芳、山中みき、土居由枝
平賀源内 - 宮口精二

スタッフ

制作 - 山内久司（朝日放送）
プロデューサー - 辰野悦央（朝日放送）、桜井洋三（松竹）
脚本 - 吉田剛
音楽 - 平尾昌晃
監督 - 松野宏軌
撮影 - 石原興
照明 - 中島利男
殺陣 - 楠本栄一
題字 - 糸見渓南
制作協力 - 京都映画撮影所（現・松竹撮影所）
制作 - 朝日放送、松竹

主題歌

鮎川いずみ「花の涙」（CBSソニー（現・ソニー・ミュージックレコーズ））
作詞：中西冬樹、作曲：平尾昌晃、編曲：竜崎孝路
『必殺仕事人IV』の主題歌

脚注

注釈
出典
参考文献
必殺スペシャル DVD-BOX 下巻 封入解説書

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