広島港（宇品）停留場

広島港（宇品）停留場の概要

広島港（宇品）停留場は、広島市南区宇品海岸一丁目にある広島電鉄宇品線の路面電車停留場であり、駅番号はU18です。この停留場は、同線の終点であり、海上交通と陸上交通を結ぶ重要な拠点となっています。

歴史的背景

宇品線の歴史は1915年に遡ります。初めて広島市の御幸橋東詰から宇品までの区間が開通した際、最初の終点である宇品停留場は、広島港の宇品桟橋前に設置されました。その後、1935年に新たな路線が開通し、向宇品停留場が終点となりました。その頃、西堤防の西側は現在の宇品海岸とは異なり、海であったことが特徴でした。

1951年、戦後の埋立工事が完了し、広島県営桟橋が開設されると、宇品線はこの桟橋前まで延長され、現在の広島港（宇品）停留場が開業しました。名前は当初「宇品終点停留場」と呼ばれていましたが、1960年に「宇品停留場」に改称されました。さらに埋立工事が進む中、1967年には停留場が約158メートル南に移設されました。

停留場の名称が「広島港（宇品）」に変更されたのは2001年で、同年11月1日から正式にその名が使われるようになりました。2003年には、新しい宇品旅客ターミナルの建設に伴い、停留場は再度移転し、現在の位置に設置されています。また、停留場の構造も大幅に改善され、利便性が高まっています。

停留場の構造

広島港（宇品）停留場は、頭端式のホームが2面あり、南側のホームからはA・B・C番線として乗り場が設けられています。これにより、いたずらに混同を避けるためにアルファベットが用いられています。各ホームは長さがあり、合計で連接車2本が停車可能なサイズです。屋根も設置されており、乗客がより快適に利用できるように配慮されています。

2003年に移転する前は1面2線の構造でしたが、現在の停留場は広島港宇品旅客ターミナルと接続されており、さらに低床式のホームが追加されて段差がなくなり、上り下りも容易になっています。これにより、停留場の利用状況が大幅に改善され、地域の交通の要所としての役割が強化されています。

運行系統

広島港（宇品）停留場には、広島電鉄の1号線、5号線、7号線、0号線が運行されています。広島駅方面へのアクセスには、経路が異なる5号線と1号線が利用可能ですが、5号線の方が短時間で到着できます。2023年のダイヤ改正により、3号線の運行が一時的に休止されたため、代わりに7号線が延長されました。

利用状況と周辺環境

広島港宇品内港地区は、年間300万人以上の利用者が訪れる重要な地点です。この地区は旅客や貨物の両方のターミナルが存在し、西側には広大な工場地帯が広がっています。広島港からは、多くの生活航路が発着しており、松山港や呉港などへ向かう船も頻繁に運航されています。

停留場周辺には、広島国際フェリーポートや広島みなと公園、ゆめタウンみゆきなどの施設があり、地域住民や観光客にとっても賑わいのスポットとなっています。また、広島高速3号線出島出入口が近く、交通の要所としての機能も果たしています。

結論

広島港（宇品）停留場は、広島市における歴史と交通の要の一端を担っている停留場です。時代とともに変革を遂げ、地域の発展にも寄与しています。今後も利用者にとってより便利で快適な交通環境が整備されていくことが期待されます。

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