広島県道26号新市七曲西城線

広島県道26号新市七曲西城線

広島県道26号新市七曲西城線は、広島県福山市新市町新市を起点とし、庄原市西城町平子を終点とする主要地方道です。その名称に含まれる「七曲」は、沿線である神石郡神石高原町福永に存在する小字に由来しています。

この路線は、総延長50.5キロメートルに及びますが、全線にわたって整備が行き届いているわけではなく、特に市町境付近など、離合が難しい狭い区間が多く存在するのが特徴です。大型車両の通行が困難な箇所も随所に見られます。しかし、神石郡神石高原町木津和から終点にかけては、道路改良工事が進められており、通行環境の改善が進んでいます。また、府中市と神石高原町の境にある狭隘な箇所については、迂回路となる農道が整備されたため、大きく改善されました。現在、迂回が難しく狭隘な状態が残っているのは、主に福山市側から神石高原町へ向かう境界付近の福山市域のみとなっています。

起点の福山市新市町新市にある新市交番（東）交差点（国道486号との交点）からわずか数十メートルの間は、福山市と府中市の境がこの路線上を通っています。

路線データ

起点: 福山市新市町新市（新市交番（東）交差点、国道486号接続）
終点: 庄原市西城町平子（国道183号接続）
実延長: 50.5キロメートル

異常気象時には通行規制が実施される区間が複数存在します。具体的には、福山市新市町金丸から神石郡神石高原町父木野にかけての区間では、1時間に40mm以上または24時間に120mm以上の降雨があった場合に通行止めとなります。また、府中市上下町階見から神石郡神石高原町田頭にかけての区間では、1時間に30mm以上または24時間に100mm以上の降雨で通行止めとなります。さらに、庄原市東城町帝釈始終から庄原市西城町平子までの区間でも同様の規制が行われることがあります。

歴史

この県道は、1971年6月26日に建設省告示により主要地方道として指定を受けました。その前身は、広島県道183号白石奥名線や広島県道215号金丸新市線の全区間、そして広島県道2号庄原東城線、広島県道7号三原東城線、広島県道43号小鳥原神石線、広島県道47号二森府中線、広島県道199号田頭井永線のそれぞれ一部区間を含んでいました。翌1972年3月21日には、広島県告示により広島県道1号として認定されましたが、同年11月1日の県道番号再編を経て、現在の広島県道26号に改称されています。その後、1993年5月11日には、建設省により主要地方道として再指定されました。

沿線の自治体合併により、起終点などの地名表記が変更されてきました。2003年2月3日には芦品郡新市町が福山市に編入されたことで起点の表記が「福山市新市町新市」となりました。2004年4月1日には甲奴郡上下町が府中市に編入、同年11月5日には神石郡内の町村が合併し神石郡神石高原町が発足しています。そして、2005年3月31日に庄原市と比婆郡、甲奴郡の各町村が合併し現在の庄原市が誕生したことで、終点の表記が「庄原市西城町平子」に変更されています。

路線状況

本路線には、他の県道と重複する区間が存在します。

広島県道398号新山府中線（福山市新市町宮内の一部）
広島県道417号小畠荒谷線（神石郡神石高原町父木野の一部）
広島県道27号吉舎油木線（神石郡神石高原町高蓋から府中市上下町階見にかけて）
広島県道25号三原東城線（神石郡神石高原町田頭から神石郡神石高原町福永の呉ヶ峠交差点まで）
広島県道414号高光総領線（神石郡神石高原町福永の一部、呉ヶ峠交差点付近）
広島県道23号庄原東城線（庄原市東城町帝釈未渡の一部）

主なトンネルとして、神石郡神石高原町福永にある呉ヶ峠トンネル（延長73メートル）と、庄原市西城町平子にある丑ノ河トンネル（延長715メートル）があります。

地理

この県道が通過する自治体は以下の通りです。

福山市
府中市
福山市
神石郡神石高原町
府中市
神石郡神石高原町
庄原市

沿線には、JR福塩線新市駅や福山市役所新市支所といった主要施設のほか、福山市新市歴史民俗博物館、吉備津神社、本覚大師廟塔、大滝神社、蛇円山、尾市古墳、厚山宝篋印塔、菊の里・金丸、金名の郷頭など、歴史的な名所や観光地が点在しています。

また、かつての主要街道である西城往来と並行する区間も見られます。

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