広島県道267号宇津可部線

広島県道267号宇津可部線

概要

広島県道267号宇津可部線（ひろしまけんどう267ごう うつかべせん）は、広島県広島市安佐北区内を走る重要な一般県道の一つです。この路線は、広島市安佐北区に位置する安佐町飯室地区を起点とし、同じ安佐北区内の可部地区を終点とする、延長およそ12.7キロメートルの道のりです。清流・太田川の左岸に沿って進むルートが特徴で、沿線には豊かな自然が広がっています。

この県道は、特に2003年（平成15年）に廃止されたJR西日本可部線のうち、可部駅から安芸飯室駅間の代替輸送を担う役割を担っており、現在もこの区間を結ぶバス路線が本県道を走行しています。地域の公共交通を支える幹線道路として、多くの住民にとって欠かせない生活道路となっています。かつての鉄道路線の廃線跡の一部は、道路の拡幅や改良のために活用された箇所も見られます。しかし、地域住民や代替バス利用者にとって生活を支える幹線道路であるにも関わらず、未だ十分な改良がなされていない箇所も多く存在するのが現状です。

路線データ

起点: 広島市安佐北区安佐町飯室（国道191号に接続します）
終点: 広島市安佐北区可部4丁目（可部中央交差点で国道183号と接続します）
総延長: 12.7 km

路線状況

広島県道267号宇津可部線は、その経路のほぼ全てが太田川の左岸に沿っています。対岸には広島県道177号下佐東線が走っており、両県道はいくつかの橋で結ばれており、互いの地域を行き来するための重要な連絡路となっています。これにより、太田川の両岸を結ぶ交通ネットワークの一部を形成しています。

また、過去には道路改修に伴う交通規制がありました。具体的には、2007年（平成19年）12月から2010年（平成22年）5月にかけて、起点付近の宇津橋架け替え工事のため、起点から壬辰橋までの区間が一時的に全面通行止めとなりました。この工事完了後、通行規制は解除され、現在は再び利用可能となっています。

この路線は、比較的交通量が少なく、太田川の自然を満喫できる区間も多い一方で、信号機が少ないことも特徴です。起終点に信号機がある他は、区間内にほとんど信号機が存在しません。唯一例外的に信号機が設置されているのは、可部地区の「亀山2丁目」交差点付近（広島北税務署や、旧可部線の延伸区間に位置する河戸帆待川駅の近く）のみです。

重複区間

広島県道268号勝木安古市線（広島市安佐北区可部町勝木地内）

地理

通過する自治体

広島市（安佐北区）

本県道は、その全線が広島市安佐北区内を通過します。

交差する主な道路

国道191号（起点にて接続）
国道183号（終点の可部中央交差点にて接続）
* 広島県道268号勝木安古市線（一部区間で重複）

沿線

本路線の沿線には、地域の生活や文化、自然に関わる様々な施設やスポットが見られます。主なものとしては、地域医療の中心である広島市立北部医療センター安佐市民病院、路線の傍らを流れる太田川、かつてのJR可部線廃線跡、新たに開業したJR可部線の駅であるあき亀山駅や河戸帆待川駅、地域の教育を担う広島市立亀山中学校や広島市立亀山南小学校、行政施設である広島市安佐北区役所、そしてレクリエーション施設である柳瀬キャンプ場などがあります。これらの存在は、この県道が単なる交通路としてだけでなく、地域住民の生活や活動を支える重要なインフラであることを示しています。

広島県道267号宇津可部線は、広島市安佐北区の南北を結び、地域の活性化や住民生活の利便性向上に寄与する路線として、今後もその役割が期待されています。

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