広橋真光

広橋真光

広橋真光（ひろはし ただみつ）は、明治35年（1902年）12月11日に生まれ、平成9年（1997年）5月21日に亡くなった、昭和時代の華族（伯爵）であり、内務官僚でもありました。彼は、近衛文麿と東條英機という二人の首相の秘書官を務めた人物として知られています。また、戦後には短期間ながら千葉県知事も務めました。

生涯

広橋真光は、伯爵・広橋賢光の嫡男として誕生しました。明治43年（1910年）に父の爵位を継承し、伯爵となりました。大正15年（1926年）には東京帝国大学を卒業し、翌年内務省に入省しました。その年の12月には、梨本宮家から規子女王が降嫁し、結婚しました。

昭和15年（1940年）には、近衛文麿首相の下で内閣総理大臣秘書官に就任し、次の東條内閣でも引き続き秘書官を務めました。この時期は、日本が第二次世界大戦へと向かう激動の時代であり、彼はその中心で国政に関与していました。

昭和22年（1947年）、千葉県知事であった小野哲が参議院選挙への出馬のため辞任したことに伴い、広橋真光が後任の千葉県知事に就任しました。しかし、新憲法下での公選による知事が決定するまでのわずか38日間という短期間の職務でした。

その後、特別調達庁横浜局長などを務め、官界を退いた後は企業の取締役や、「東條内閣総理大臣機密記録」の編集事業に携わりました。また、昭和25年（1950年）には、第2回参議院議員通常選挙に自由党公認で全国区から立候補しましたが、落選しました。

栄典

1945年（昭和20年）2月15日 - 従三位

家族

父：広橋賢光（1855 - 1910）- 貴族院伯爵議員。
母：広橋きく（? - 1925）
妻：規子女王（1907 - 1985）- 梨本宮守正王の第2王女。
長女：樹勢子（1929 - ）- 中村浩三の妻。
次女：万僖子（1931 - ）- 平井忠夫の妻。
長男：興光（1933 - ）- 広橋家第33代当主。
三女：万寿子（1936 - 1957）
次男：徳光（1936 - 1937）
三男：儀光（1939 - ）- 外祖父・梨本宮守正王の養子となり梨本姓を名乗るも離縁。

まとめ

広橋真光は、華族の家に生まれ、エリート官僚としてキャリアを積みました。彼は、激動の昭和時代において、政治の中枢で重要な役割を担い、戦後の混乱期には地方行政にも携わりました。その生涯は、日本の近代史を語る上で重要な一端を担っています。

参考文献

霞会館華族家系大成編輯委員会『平成新修旧華族家系大成』下巻、霞会館、1996年。

関連項目

第2次近衛内閣
第3次近衛内閣

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