建部政賢

建部政賢について

建部政賢（たけべ まさかた）は、江戸時代中期から後期にかけての武将であり、播磨林田藩の第7代藩主として知られています。官位は従五位下・内匠頭です。

生い立ちと藩主就任

第5代藩主・建部政民の四男として生まれ、幼名は留之助と名付けられました。明和元年（1764年）、兄で先代藩主であった建部長教が亡くなったため、その養子として家督を継ぎ、林田藩の第7代藩主となりました。同年11月13日には従五位下・内匠頭に叙任されています。

藩政への取り組み

藩主として、政賢は藩政の発展に尽力しました。特に、家臣の子弟教育に力を入れ、生田維直や小島省吾らを重用し、藩校である敬業館を創設しました。これにより、藩士の学力向上を目指しました。

天明の大飢饉と百姓一揆

天明7年（1787年）6月、政賢が参勤交代で江戸に滞在中、林田藩領内では天明の大飢饉による物価の高騰などを理由とした大規模な百姓一揆が発生しました。この一揆は非常に大規模であったため、林田藩単独での鎮圧は困難であり、近隣の藩からの支援を得て、ようやく鎮圧することができました。この一件は、藩政における課題と対応の難しさを示しています。

隠居と死去

文化9年（1812年）9月、政賢は四男の政醇に家督を譲り、隠居しました。文政元年（1818年）5月24日、72歳でこの世を去りました。墓所は京都市北区紫野にある大徳寺芳春院にあります。

系譜

父: 建部政民（1698年 - 1779年）
母: 板倉重同の娘
養父: 建部長教（1724年 - 1764年）
正室: 真田信安の娘
四男: 建部政醇（1795年 - 1875年）
生母不明の子女
長男: 建部光平（1774年 - 1791年）
五男: 建部政儀
女子: 八重 - 青林院、三宅康邦正室
女子: 松平康任養女


建部政賢は、激動の時代に藩主として、教育振興や飢饉への対応など、多くの課題に取り組みました。その生涯は、江戸時代中期の大名としての苦悩と奮闘を象徴していると言えるでしょう。

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