建部政醇

建部政醇（たけべ まさあつ）

建部政醇は、江戸時代後期に活躍した大名であり、播磨国林田藩の第8代藩主です。1747年から1818年に生きた建部政賢の四男として生まれました。母は真田信安の娘とされていますが、側室の子であったという説もあります。幼名は鶴太郎と名付けられました。

生涯

文化9年（1812年）11月22日、父・政賢の隠居に伴い家督を相続し、林田藩主となりました。同年12月16日には、従五位下・内匠頭に叙任されています。その後、文政13年（1830年）3月15日には大番頭に就任し、天保12年（1841年）9月20日には奏者番に任じられるなど、幕府の要職を歴任しました。弘化3年（1846年）に奏者番を辞任しています。

政醇は、国学に造詣が深く、清水浜臣に師事して学びました。また、石野充蔵を招聘し、藩士の子弟の教育にも力を注ぎました。藩医の辻元崧庵は、天保8年（1837年）に医学館講書となり、弘化4年（1847年）には将軍の侍医にまで出世しました。これらのことから、政醇が学問や教育を重視し、人材育成に励んだことが伺えます。

嘉永2年（1849年）2月8日、長男の政和に家督を譲り、隠居しました。隠居後は聖岡と号し、余生を過ごしました。明治8年（1875年）に81歳でその生涯を閉じ、墓所は京都市北区紫野にある大徳寺芳春院にあります。

系譜

父：建部政賢（1747年 - 1818年）
母：真田信安の娘
正室：庸 - 松平信明の娘
生母不明の子女
長男：建部政和（1833年 - 1863年）
次男：坪内定益
三男：土井利教（1847年 - 1872年） - 土井利善の養子
四男：建部揆
女子：建部秀隆正室
女子：道子 - 小栗忠順正室
女子：朝倉某室
女子：彦坂重遠室
女子：はつ子 - 蜷川親賢正室
孫：蜷川新

関連人物

* 蜷川新 - 外孫

建部政醇は、藩主として藩政を担うだけでなく、自らも学問を修め、教育にも力を注いだ人物でした。その姿勢は、藩士や藩の発展に大きく貢献したと言えるでしょう。

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