弥栄神社 (津和野町)

弥栄神社の概要

弥栄神社は、島根県鹿足郡津和野町後田に位置する神社です。主祭神として須佐之男命を祀り、その他に正哉吾勝勝速日天忍穂耳命、天穗日命など七柱、大己貴命など三柱の神々が配神として祀られています。

歴史

神社の創建は正長元年（1428年）に遡ります。当時、三本松城主であった吉見氏が、祇園社の分霊を太鼓谷山に勧請したのが始まりとされています。その後、永享9年（1437年）に吉見弘信によって社地が現在の下元原に移され、三本松城の鬼門を守る神社となりました。

吉見氏の支配後、坂崎成正を経て亀井氏が藩政を執るようになると、神社は藩主からの造営や寄進を受け、町民からも厚く崇敬されるようになりました。創建当初は「滝本祇園社」という社名でしたが、慶応3年（1867年）に現在の「弥栄神社」に改称されました。

祭祀

弥栄神社では、年間を通して様々な祭祀が行われています。

特に有名なのが、毎年6月30日に行われる輪くぐり神事です。この日には、境内に近隣住民による出店が並び、石見神楽が奉納され、大変賑わいます。この輪くぐり神事の日から、津和野では浴衣を着るという風習が残っています。

また、7月20日と27日には、古典芸能神事である鷺舞が奉納されます。この鷺舞は「津和野弥栄神社の鷺舞」として、国の重要無形民俗文化財に指定されており、その優雅な舞は多くの人々を魅了しています。

参考文献

白井永二・土岐昌訓編『新装普及版 神社辞典』、東京堂出版、1997年 ISBN 4-490-10474-X
谷川健一編『日本の神々 神社と聖地 7 山陰』（新装復刊）、白水社、2000年 ISBN 978-4-560-02507-9

外部リンク

* 津和野町サイト

弥栄神社は、津和野の歴史と文化を今に伝える、重要な場所です。訪れる際には、その歴史と文化に触れ、神社の厳かな雰囲気を味わってみてください。

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