後志支庁

後志支庁の概要

後志支庁（しりべししちょう）は、かつて北海道に存在した支庁の一つです。その名称は、この地域にかつて存在した令制国である後志国（しりべしのくに）に由来します。支庁は、小樽市と19の町村を管轄しており、支庁所在地は虻田郡倶知安町に置かれていました。

2010年（平成22年）4月1日、北海道の行政機構改革に伴い、後志支庁は後志総合振興局へと改組され、その歴史に幕を閉じました。管轄区域は後志総合振興局に引き継がれています。

衆議院議員総選挙の小選挙区においては、後志支庁の区域は北海道第4区に属しています。

歴史

後志支庁の歴史は、明治時代に遡ります。1910年（明治43年）3月1日、小樽支庁、岩内支庁、寿都支庁、そして室蘭支庁の一部（虻田郡の真狩村と狩太村）が統合され、後志支庁が倶知安村に設置されました。これにより、現在の後志総合振興局の基礎となる行政区画が誕生しました。

1948年（昭和23年）10月20日には、地方自治法の施行に伴い、支庁は都道府県が条例によって任意に設置する総合出先機関となりました。北海道では北海道支庁設置条例（昭和23年9月27日条例第44号）が施行され、後志支庁は虻田郡の一部（豊浦町及び洞爺湖町を除く）、余市郡、古平郡、積丹郡、古宇郡、岩内郡、磯谷郡、寿都郡、島牧郡を所轄区域とし、支庁の位置は虻田郡倶知安町と定められました。

2008年（平成20年）6月28日、北海道議会において、道内の14支庁を9地域に再編し、名称を支庁から地域振興局へと改める条例案が可決されました。これは、より効率的な行政運営を目指すための改革の一環でした。

しかし、2009年（平成21年）3月31日、他の総合振興局への編入対象となった支庁からの反発を受け、北海道議会は条例の改正案を可決しました。これにより、振興局は総合振興局と同等の扱い（地方自治法上の支庁）へと改められ、広域での所掌事務が隣接する総合振興局との連携によって行われることが可能となりました。

そして、2010年（平成22年）4月1日、後志支庁は廃止され、後志総合振興局が新たに発足しました。この改組により、後志地域における行政体制は新たな段階に入りました。

地理

後志支庁（現在の後志総合振興局）の管轄区域は、後志国に属する地域と、胆振国に属する一部地域を含んでいます。

後志国

小樽市（ただし、銭函4・5丁目相当区域は石狩国に属します）
島牧郡：島牧村
寿都郡：寿都町、黒松内町
磯谷郡：蘭越町
岩内郡：共和町、岩内町
古宇郡：泊村、神恵内村
積丹郡：積丹町
古平郡：古平町
余市郡：仁木町、余市町、赤井川村

胆振国

虻田郡：倶知安町、ニセコ町、真狩村、留寿都村、喜茂別町、京極町

都市雇用圏

後志支庁管内における都市雇用圏（10% 通勤圏）の変遷は、地域経済の変化を示す重要な指標となります。中心都市のDID人口が1万人以上の都市圏が、その中心として周辺地域を包含します。

（※詳細な都市雇用圏の変遷については、元資料を参照ください。）

出典・関連項目

後志国
胆振国
令制国一覧
北海道新幹線

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