徐栄

徐栄（じょ えい）

徐栄（じょ えい、生年不詳 - 192年）は、後漢時代末期の武将。董卓に仕え、その麾下で数々の戦功を挙げました。

生涯

幽州玄菟郡の出身とされる徐栄は、董卓に見出され中郎将に任じられました。董卓政権下では、冀州刺史を追われた公孫度を遼東太守に取り立てるよう進言し、公孫度が後に自立するきっかけを作ったとされています。

初平元年（190年）、袁紹らが反董卓の兵を挙げると、徐栄は李蒙と共に董卓の命を受け豫州へ出陣しました。滎陽県汴水において曹操・鮑信軍と遭遇すると、これを撃破し、衛茲や鮑信の弟である鮑韜を討ち取る戦果を挙げました。しかし、曹操軍の抵抗が激しかったため、徐栄は深追いせず軍を返しました。初平2年（191年）には、梁県で孫堅軍と遭遇し、これも打ち破り、潁川太守の李旻と張安を生け捕りにして煮殺すという残虐な行為も行っています。

初平3年（192年）、董卓が王允によって暗殺されると、徐栄は王允に従うことになりました。その後、長安に攻め込んできた李傕・郭汜の軍を、胡軫・楊定らと共に新豊で迎え撃ちましたが、胡軫・楊定の裏切りにより敗北し、戦死しました。

三国志演義における徐栄

小説『三国志演義』では、徐栄は滎陽太守として登場します。これは史実にはない設定です。董卓が長安に遷都する際、追撃してきた曹操軍を李儒と共に撃破し、曹操の肩に矢を射当てるという武勇を見せました。しかし、最後は夏侯惇に槍で突き殺されるという結末を迎えます。

脚注

特になし

参考文献

『後漢書』列伝62董卓伝
『三国志』魏書1武帝紀
同魏書8公孫度伝
『三国演義』

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