徐能旭

徐能旭（ソ・ヌンウク）は、1958年5月5日に韓国の仁川で生まれた囲碁棋士です。韓国棋院に所属し、その棋力は九段に達しています。プロ棋士としてのキャリアを通じて、数多くの棋戦で準優勝を経験しており、その実力は広く認められています。

1972年、徐能旭はプロ棋士としての第一歩を踏み出しました。その後、着実に力をつけ、1979年には五段に昇段。同年、最強者戦で準優勝を果たし、その才能を早くから開花させました。1983年には、第1期大王戦の決勝に進出し、当時最強と謳われた曺薫鉉（チョ・フンヒョン）に挑みましたが、惜しくも敗れ準優勝。その後も1986年まで、大王戦で3期連続して曺薫鉉への挑戦を続けましたが、いずれも勝利を掴むことはできませんでした。1990年には、その長年の努力が実り、九段へと昇段しました。

徐能旭は、国内棋戦で多くの実績を残しています。1979年の最強者戦準優勝を皮切りに、1980年の全日王座戦、1983年の大王戦でも準優勝を記録。1987年、1991年には最高位戦で挑戦者となり、1987、1989、1990年にはKBS杯バドゥク王戦で準優勝を飾っています。1990年の帝王戦、1991年の覇王戦でも準優勝と、主要なタイトル戦で常に上位に食い込む実力を見せてきました。王位戦リーグにも1988年、1990年、1993年と複数回出場しています。

国際棋戦においても、徐能旭は重要な役割を果たしました。1988年のIBM杯早碁オープン戦ではベスト8に進出し、その強さを世界に示しました。1989年、1991年、1992年には、テレビ囲碁アジア選手権戦に韓国代表として出場。1991年には、中国の強豪、馬暁春（バ・ギョウシュン）に勝利する快挙を成し遂げました。LG杯世界棋王戦や三星火災杯世界オープン戦、東洋証券杯世界選手権戦など、数々の国際大会で活躍しました。SBS杯世界囲碁最強戦では、1991年に兪斌（ユ・ビン）と対戦し、1勝1敗の成績を残しています。また、ロッテ杯中韓囲碁対抗戦では、1995年、1996年と連続で出場し、中国の棋士と対戦しました。

徐能旭は、その卓越した棋力と粘り強い棋風で、多くの囲碁ファンを魅了してきました。数々の準優勝という記録が示すように、常にトップレベルで戦い続けた名棋士の一人です。彼の囲碁への情熱と努力は、後進の棋士たちにも大きな影響を与え続けています。

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