志国土佐 時代の夜明けのものがたり

「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」

「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」は、四国旅客鉄道（JR四国）が高知駅と窪川駅を結ぶ臨時特急列車であり、観光列車として運行されています。この列車の愛称は日本でも最も長いものとされており、その由来とコンセプトには深い歴史的背景があります。

概要

2019年2月5日に発表され、2020年7月4日から運行が始まりました。この列車は先行する「伊予灘ものがたり」や「四国まんなか千年ものがたり」に続く、第3弾の観光列車として位置付けられています。「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」は、幕末維新の志士たちと彼らを支えた女性たちの活躍をテーマにしており、歴史と四国の自然を堪能できる素晴らしい体験を提供します。

高知県周辺は、江戸時代に土佐藩が支配していた地域であり、幕末には坂本龍馬や中岡慎太郎といった有名な志士たちが生まれました。この地域の魅力を再発見できるこの列車は、地元食材を使用した美味しい料理を提供し、専属のアテンダントや地元住民からのおもてなしを享受できます。特に日下駅や須崎駅でのもてなしは評判にもなり、メディアにも取り上げられています。

2022年12月時点で、乗客数は約2万4000人を記録しており、その人気の高さを物語っています。

運行状況

「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」は金曜日、土曜日、日曜日の祝日に運行されており、高知駅から窪川駅への1往復を行っています。高知駅発の下り列車は「立志の抄」、窪川駅発の上り列車は「開花の抄」と名付けられています。乗車中には、伝統的な郷土料理をはじめ、運転沿線地域の特産品を使用した美味しい料理が用意されます。

また、車内では軽食や飲み物の販売も行われており、電子マネーのPayPayが利用可能ですが、一部区間では電波の影響で使用できない場合があります。

料金と予約について

この特急列車は、全席グリーン車の指定席となっており、利用するには特急券やグリーン券の購入が必要です。また、乗車時には食事もセットで申し込む必要があります。そのため、インターネットでの事前予約は行っておらず、みどりの窓口や一部の旅行代理店での購入が必要とされます。食事の予約も早めに行うことが求められています。

停車駅

停車駅としては、高知駅、土佐久礼駅、窪川駅があります。そのほか、朝倉駅、伊野駅、日下駅、須崎駅、安和駅などでも運転停車が行われており、地元特産品の販売も行われることから、旅の思い出を作ることができます。

使用車両

使用されている車両はキハ185系気動車で、デザインには「文明開化ロマンティシズム」が取り入れられています。車両は1号車「KUROFUNE」と2号車「SORAFUNE」の2両編成で、合計47名が乗車可能です。それぞれの車両内装は異なり、19世紀末の蒸気船や未来へ夢を馳せる宇宙船をイメージしたデザインとなっています。

「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」は、歴史、自然、美食を満喫できる貴重な旅の体験を提供し、訪れる人々に新たな感動と発見を与えてくれます。

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