志賀草津高原線

志賀草津高原線

志賀草津高原線は、JRバス関東が運行するバス路線で、群馬県の長野原草津口駅から草津温泉を経由して白根火山に至る路線です。この路線は、かつては志賀高原を経由して長野電鉄湯田中駅まで乗り入れていましたが、1990年に白根火山以遠の区間が廃止されました。現在、白根火山より先の区間は長野電鉄バスが運行しています。

概要

この路線は、東日本旅客鉄道（JR東日本）吾妻線の長野原草津口駅を起点とし、草津温泉駅を経由して白根火山へと至ります。国鉄バス時代から、混雑時には速やかに続行便が運行される体制が整えられており、観光客の利用が非常に多いことが特徴です。そのため、一般路線としては珍しく黒字路線として知られています。

歴史

1935年（昭和10年）に吾妻線の支線として開業し、その後、路線の延伸や停車場の新設・廃止が行われました。特に、1966年には志賀高原や湯田中駅まで路線が延伸され、「志賀草津高原線」と改称されましたが、1990年に白根火山以遠が廃止されました。以下に主な沿革をまとめます。

1935年（昭和10年）12月11日：省営自動車上州草津線として上州大津・上州草津間が開業。
1957年（昭和32年）10月1日：上州草津・鈴蘭口間の支線開業。
1962年（昭和37年）6月1日：上州草津停車場が「草津温泉」に改称。
1966年（昭和41年）6月20日：渋峠・湯田中間を延伸し、本線を上州大津・湯田中間として「志賀草津高原線」に改称。
1990年（平成2年）：白根火山 - 湯田中間が廃止。
2015年（平成27年）8月1日：長野原草津口駅 - 草津温泉バスターミナル間にSuicaを導入。
* 2018年（平成30年）12月22日：ジェイアールバス東北の協力により、新幹線E5系はやぶさカラーのバスを借用し運行。

路線

現在の路線は、長野原草津口駅を起点として、草津温泉駅を経由し、白根火山駅に至ります。草津温泉駅と白根火山駅は自動車駅として扱われています。運行系統としては、長野原草津口駅 - 草津温泉駅間が「草津線」として扱われており、JR時刻表にもそのように記載されています。また、草津温泉駅と白根火山を結ぶ区間では、西武観光バスや草軽交通との相互乗り入れも行われていますが、2022年現在、道路状況により運休中です。

ダイヤ

国鉄バス時代から、鉄道との接続を考慮したダイヤが組まれており、特急「草津」には急行便が接続しています。かつては、草津町と東京を往復するための接続便も運行されていました。

続行便体制

長野原草津口駅 - 草津温泉駅間では、乗り換え客がスムーズに移動できるよう、利用者数に応じて続行便が運行されています。この体制は国鉄時代から続いており、無線などを活用した鉄道とバスの連携が特徴的です。多客時には、他支店からの応援や車両の借入れも行われます。また、長野原草津口駅では、駅前に複数のバスが待機しており、乗客数に応じて臨時の急行便が運行されます。草津温泉駅でも同様に、臨時便が頻繁に運行され、乗客を待たせないように工夫されています。

使用車両

臨時便には、高速車やスーパーハイデッカーの貸切車も使用されることがあります。かつては、「イエローバス」と呼ばれる黄色い車体のバスが運行されており、観光客に人気がありました。この車両は、夜行高速バスを改造したもので、一般路線では珍しいスーパーハイデッカーでした。このイエローバスは、草津町のイメージカラーである黄色を基調としたデザインで、内装も特急型車両を彷彿させるものでした。これらのバスは10年間にわたって運行されましたが、老朽化のため2004年に全廃されました。

その他

この路線は、過去には漫画・アニメ「めぞん一刻」のキャラクターを起用したポスターを作成したり、オリジナルグッズを販売したりするなど、地域に根差した活動も行っていました。また、現在でも、草津町との強固なパートナーシップが継続されています。

関連路線としては、鹿沢菅平線や花敷線があり、また、西武観光バスや草軽交通とも連携しています。

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