思案橋停留場

思案橋停留場

思案橋停留場（しあんばしていりゅうじょう）は、長崎県長崎市油屋町に位置する長崎電気軌道本線の停留場です。駅番号は34で、1号系統と4号系統が停車します。長崎市中心部の主要な停留所の一つであり、周辺は長崎有数の繁華街として賑わっています。

歴史

思案橋停留場は、1921年に西浜町 - 思案橋間の開通に合わせて開業しました。開業当時は終点であり、2階に食堂を備えたモダンな駅舎が特徴でした。

1945年8月9日の原爆投下により、長崎電気軌道の路線は全線不通となりました。戦後の復旧では、長崎駅前 - 蛍茶屋間の再開が優先されたため、西浜町から当停留場までの区間の復旧は遅れました。放置されていた軌道上に闇市が形成されたこともあり、営業再開は1953年までずれ込みました。再開に合わせて停留場は移設されています。

1968年には、当停留場から正覚寺下（現・崇福寺）までの区間が延伸開業しました。

年表

1921年4月30日：開業。
1945年8月9日：原爆投下により全線不通。停留場も休止。
1953年7月1日：停留場を移設し営業再開。
1968年6月17日：思案橋から正覚寺下までの区間が営業開始。
2000年3月9日：停留場を改築。

構造

思案橋停留場は、道路上にホームが設けられた併用軌道区間に位置しています。戦前は観光通停留場から当停留場までが専用軌道でしたが、戦後の再開時に併用軌道化されました。

ホームは2面あり、2本の線路を挟んで向かい合わせに配置されています（相対式ホーム）。観光通寄りから見て右側が赤迫・蛍茶屋方面行き、左側が崇福寺方面行きです。ホームへの出入りは、観光通寄りにある横断歩道を利用します。

2000年には、上屋がテント式から景観に配慮したシェルター式に改築されました。

戦前、当停留場が終点だった頃は、2面のホームが端でつながりコの字型となっていました。停留場入口から見て右側のホームが蛍茶屋方面行き、左側のホームが浦上（大橋）方面行きに使用されていました。各ホームの長さは車両2両分で、蛍茶屋方面ホームの先には分岐器操作を行う操車室がありました。操車室は戦後歩道上に設けられ、後に操車塔も完成しましたが、1968年の路線延伸に合わせて廃止され、代わりに正覚寺下に操車室が新設されました。

利用状況

長崎電気軌道の調査によると、1日の乗降客数は以下の通りです。

1998年 - 3,620人
2015年 - 1,600人

周辺情報

思案橋停留場周辺は、長崎市有数の繁華街であり、長崎市内最大の飲食街である銅座にも近接しています。思案橋の名称は、かつて当地にあった丸山遊廓へ架かる橋に由来し、橋の上で行くか戻るか思案したことから名付けられました。橋が架かっていた川は暗渠となり、橋も復元された欄干の一部が残るのみとなっています。

周辺施設

長崎ぶたまん桃太呂浜町店
カステラ本家福砂屋本店
長崎バス「思案橋」バス停
丸山公園
料亭花月
リッチモンドホテル長崎思案橋
十八親和銀行浜町支店・思案橋支店
福岡銀行長崎支店
たちばな信用金庫 長崎中央支店
* ツル茶ん - 1925年創業の喫茶店。九州最古と言われ、トルコライスも提供。

隣の停留場

長崎電気軌道

本線（■1号系統・■4号系統）

観光通停留場（33） - 思案橋停留場（34） - 崇福寺停留場（35）

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