崇福寺停留場

崇福寺停留場（長崎電気軌道）

崇福寺停留場は、長崎県長崎市油屋町にある長崎電気軌道本線の路面電車停留場です。駅番号は35。本線の終点であり、1号系統と4号系統が利用できます。川の上に停留所があるという、全国的にも珍しい構造が特徴です。

歴史

当停留場は1968年（昭和43年）に、思案橋 - 正覚寺下間の延伸に合わせて正覚寺下停留場として開業しました。当時、玉帯川を暗渠化し、その上に軌道を敷設するという大胆な工事が行われました。

思案橋周辺の交通渋滞緩和のため、路線の延伸が決定されました。当時、各地で路面電車の廃止が相次ぐ中での延伸は異例であり、大きな注目を集めました。

2018年（平成30年）に、現在の崇福寺停留場に改称されました。

年表

1968年（昭和43年）6月17日：正覚寺下停留場として開業。
2003年（平成15年）2月2日：停留場を改築。
2018年（平成30年）8月1日：崇福寺停留場に改称。

構造

思案橋停留場から坂を上った先に位置し、複線から単線に合流した場所にホームがあります。ホームは単線軌道の片側に設けられた片面ホームです。用地の制約から、停留場は玉帯川の暗渠の上にせり出すように建設されており、ホームからは川面を眺めることができます。1面1線の構造のため、到着した電車はすぐに折り返します。

2003年には、上屋が景観に配慮したシェルター式に改築されました。また、終端部の擁壁の一部を撤去し、停留場の有効長を3メートル延長しています。

かつては、分岐器を操作するための操車室も存在していました。

利用状況

長崎電気軌道の調査によると、1日の乗降客数は以下の通りです。

1998年 - 2,451人
2015年 - 900人

周辺情報

周辺には国宝の崇福寺があり、長崎バスの「崇福寺入口」バス停も近接しています。旧停留場名にもあった正覚寺は、停留場脇の丘の上に位置しています。停留場名は「しょうかくじした」と読みますが、寺院名は「しょうがくじ」と読みます。

停留場の奥には、長崎電気軌道が管理する有料駐車場（正覚寺下駐車場）があります。

周辺施設

長崎電気軌道兼営事業部（定期券・長崎スマートカードを購入可能）
清水寺
国道324号
長崎玉成高等学校
長崎女子高等学校
高島秋帆旧邸宅跡

隣の停留場

長崎電気軌道

本線（■1号系統・■4号系統）

思案橋停留場（34） - 崇福寺停留場（35）

脚注

今尾恵介（監修）『日本鉄道旅行地図帳』 12 九州沖縄、新潮社、2009年。ISBN 978-4-10-790030-2。
川島令三『全国鉄道事情大研究』 九州篇 2、草思社、2007年。ISBN 978-4-7942-1562-8。
川島令三『四国・九州ライン 全線・全駅・全配線』 第5巻 長崎・佐賀エリア、講談社〈【図説】 日本の鉄道〉、2013年。ISBN 978-4-06-295161-6。
田栗優一『長崎「電車」が走る街今昔』JTBパブリッシング〈JTBキャンブックス〉、2005年。ISBN 4-533-05987-2。
田栗優一、宮川浩一『長崎のチンチン電車』葦書房、2000年。ISBN 4-7512-0764-4。
長崎電気軌道株式会社『長崎電気軌道100年史』2016年。

関連項目

日本の鉄道駅一覧

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