愛林日(あいりんび)について
愛
林日とは、日本でかつて毎年
4月3日に行われていた
国土緑化を祝う
記念日です。この行事は、国内の
森林の重要性を再認識し、植樹を促進するために設けられました。その起源は、明治時代にまで遡ります。
1895年、アメリカから来た教育者バージー・ノースロップが、アメリカの
ジュリアス・スターリング・モートンによって始められた植樹運動「アーバーデイ」を日本に紹介しました。これにより、植樹の重要性が広まり、日本政府は明治天皇の誕生日である
11月3日を「学校植栽日」として定め、全国の学校に
学校林の設置を指示しました。
その後、
1898年には、
林学博士の
本多静六の提唱により、
神武天皇祭の
4月3日が「植栽日」として定められました。時は進み、
1933年には
大日本山林会の会長和田国次郎と農
林次官
石黒忠篤らが、
神武天皇祭を中心とした4月2日から4日の3日間を「愛
林日」とすることを提案しました。この提案に基づき、全国で同時に愛
林行事が行われることとなりました。
1934年からは、毎年愛
林日として全国植樹運動が実施され、初めての中央植樹行事は
茨城県の筑波
山麓にある「鬼が作国有
林」で行われました。愛
林日は、国内の
森林資源を守るための活動を推進し、多くの人々が参加しました。
しかし、
1944年には戦時中の影響で行事が中断されてしまいます。しかし
1947年、終戦後の混乱の中、
徳川宗敬を中心に
森林愛護連盟が設立され、再び愛
林日が復活しました。同年4月4日には
静岡県仙石原で愛
林日記念植樹式が開催され、昭和天皇も参加しました。
その後、愛
林日は
1950年から正式に
全国植樹祭に引き継がれ、現在では全国的な植樹イベントとして多くの人に親しまれています。愛
林日は、日本の
国土緑化運動の重要な一環として、
森林保護の意識を広める役割を果たしてきました。現在も多くの地域で植樹活動が行われ、自然環境の保全に向けた取り組みが続けられています。
愛
林日は、日本の
森とその恵みに感謝し、次世代に美しい
森林を残すための大切な日であり、今後もその伝統が受け継がれていくことを願っています。