我部政明

我部政明

我部政明（がべ まさあき、1955年 - ）は、日本の政治学者であり、琉球大学名誉教授です。専門は、国際政治学、日本外交史、日米関係論です。

略歴

沖縄県で生まれ、琉球大学法文学部を卒業後、慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程を修了。1983年に同博士課程を中退しました。その後、在フィリピン日本大使館専門調査員を経て、琉球大学法文学部教授に就任し、2020年に定年退職されました。元山梨学院大学大学院社会科学研究科教授（日本政治史・沖縄問題）の我部政男は実兄です。

また、日本による対韓輸出優遇撤廃に反対する声明「韓国は『敵』なのか」の呼びかけ人の一人でもあります。

研究内容

我部政明氏は、日米関係における沖縄の基地問題や安全保障問題について、政治学的な視点から深く研究されています。沖縄の歴史的背景や国際的な位置づけを踏まえ、日米安保体制や沖縄の自立の可能性について考察しています。著書を通して、沖縄問題を多角的に分析し、その複雑な構造を明らかにしています。

著書

単著

『日米関係のなかの沖縄』（三一書房, 1996年）
『沖縄返還とは何だったのか――日米戦後交渉史の中で』（日本放送出版協会〈NHKブックス〉, 2000年）
『日米安保を考え直す』（講談社［講談社現代新書］, 2002年）
『世界のなかの沖縄、沖縄のなかの日本――基地の政治学』（世織書房, 2003年）
『戦後日米関係と安全保障』（吉川弘文館, 2007年）オンデマンド版 2024年

共編著

（島袋邦）『ポスト冷戦と沖縄』（ひるぎ社, 1993年）
（宮里政玄・新崎盛暉）『沖縄「自立」への道を求めて――基地・経済・自治の視点から』（高文研, 2009年）
（神保哲生・宮台真司・真喜志好一・伊波洋一・大田昌秀）『沖縄の真実、ヤマトの欺瞞――米軍基地と日本外交の軛（神保・宮台（激）トーク・オン・デマンド８)』（春秋社, 2010年）
（前田哲男・林博史）『〈沖縄〉基地問題を知る事典』（吉川弘文館, 2013年）
（豊田祐基子）『東アジアの米軍再編――在韓米軍の戦後史』（吉川弘文館, 2022年）

我部政明氏の著作は、日米関係や沖縄問題に関心を持つ人々にとって、貴重な情報源となっています。特に、沖縄の基地問題に関する研究は、日本の安全保障政策を考える上で重要な視点を提供しています。

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