真喜志好一

真喜志 好一（まきし よしかず）

1943年に沖縄県那覇市で生まれた真喜志好一は、日本の著名な建築家および構造家です。1968年には神戸大学大学院で修士課程を修了し、同大学の工学部で助手として勤務しました。在職中には、関西地域の著名建築家の多くのプロジェクトにおいて構造エンジニアとして重要な役割を果たしました。

1972年、沖縄に戻った真喜志は、沖縄開発庁の沖縄総合事務局で勤務を始めましたが、1976年に退職し、那覇市で建築設計事務所「有限会社建築研究室DIG and PILE（DAP）」を設立しました。彼は独自の視点と技術を駆使して、沖縄の建築界に新たな風を吹き込みました。

彼の業績は評価され、1981年には日本建築士連合会作品展で優秀賞を受賞しました。また、1984年から1985年まで琉球大学で非常勤講師を務め、後進の教育にも貢献しました。

真喜志は、建築家としての活動だけでなく、多くの市民運動にも積極的に参加してきました。特に、一坪反戦地主会や白保の海と暮らしを守る会などの団体に深く関わり、沖縄の環境を守るための活動を続けています。1998年と2003年には、ピースボートの水先案内人としての役割も果たしました。

主な建築作品

真喜志好一の建築作品は、地域の文化や歴史に密接に結びついており、その代表作には以下のようなプロジェクトがあります：

• - 沖縄大学校舎（1、2、3号館）
• - 沖縄キリスト教短期大学校舎：1991年度日本建築学会作品賞
• - 佐敷町文化センター（シュガーホール）：1996年度日本建築学会作品選奨
• - 佐喜眞美術館
• - 壺屋焼物博物館
• - 那覇市識名児童館・老人福祉センター：『新建築』1985年9月号に掲載
• - 大宜味村大保公民館
• - 真喜志邸：『新建築』1978年8月号に掲載
• - 社会福祉法人あおぞら福祉会　あおぞら保育園

著作

真喜志好一は、沖縄や基地問題に関する書籍の執筆も手掛けており、次のような著作があります：

• - 『沖縄はもうだまされない 基地新設＝SACO合意のからくりを撃つ』（2000年、高文研）
• - 『沖縄の真実、ヤマトの欺瞞　米軍基地と日本外交の軛』（2010年、春秋社）
• - 『「沖縄問題」とは何か　「琉球処分」から基地問題まで』（2011年、藤原書店）
• - 『オスプレイ配備の危険性』（2012年、七つ森書館）

沖縄の建築と市民運動に深く関わる真喜志好一の存在は、地域の発展に多大なる影響を与えてきました。彼の作品や信念は、今後の沖縄の未来においても重要な役割を果たすでしょう。

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