新京成電鉄80000形電車

新京成電鉄80000形電車

新京成電鉄80000形電車は、2019年に登場した通勤形電車です。新京成電鉄が2025年4月1日に京成電鉄に吸収合併されたため、新京成電鉄として最後の新形式車両となりました。

概要

80000形は、京成グループ標準車両として設計・製造されました。京成電鉄の3100形と共同設計されましたが、制御装置や主電動機など一部機器の仕様が異なります。新京成電鉄の「まいにち、ちょっと、新しい」というキャッチフレーズを具現化した車両です。

2025年4月1日の新京成電鉄の京成電鉄への吸収合併に伴い、京成電鉄に継承されました。

車体

車体は、軽量ステンレス製の18m級3扉車6両編成です。外観は丸みを帯びた形状で、ジェントルピンクのラインが特徴的です。これは高架区間でも新京成のコーポレートカラーであるピンクがわかるようにするためです。車体側面の車番表記は、在来形式と異なり番号の前の社章がなく、位置も車体下部から上部に変更されています。

車内設備

車内はオールロングシート構成で、座席は1人分の掛け幅が460mmの片持ち式構造です。背もたれは従来よりも高く、一般席は赤色系、優先席部は青色で識別されています。優先席部には、オレンジ色のつり革と手すりが設置されています。側窓ガラスは熱線吸収・UVカットガラスを採用し、カーテンと連結面貫通扉には沿線の名産品であるブドウとナシのイラストが入っています。先頭車には車椅子スペース、中間車にはフリースペースが設けられています。防犯カメラは1両に3台設置されています。

空調装置は三菱電機製の集中式で、プラズマクラスターイオン発生装置が搭載されています。座席端部の袖仕切りにガラスを採用し、開放感を持たせています。

旅客案内機器

各乗降扉上には17インチ液晶ディスプレイが2画面配置されており、運行情報が表示されます。ドアチャイムとドア開閉表示灯も備えています。放送装置には自動放送装置が搭載されています。

乗務員室

運転台はT字型ワンハンドルマスコンを採用しています。運転台計器盤にはタッチパネル式のモニタ装置が採用されています。

主要機器

主制御装置には、三菱電機製フルSiC-MOSFET素子VVVFインバータ制御が採用されています。主電動機は三菱電機製の155kW出力全閉式かご形三相誘導電動機です。台車は日本製鉄製のモノリンク式ボルスタ付空気ばね台車を使用しています。集電装置は東洋電機製造製シングルアーム式パンタグラフを搭載しています。補助電源装置は東芝インフラシステムズ製の静止形インバータ、空気圧縮機は三菱電機製のオイルフリースクロール式CPを搭載しています。

主要諸元

製造初年：2019年
製造・保有車両数：6両編成5本30両
車体：軽量ステンレス製18m級・両開き3ドア
ブレーキ方式：回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
MT比：4M2T
保安装置：C-ATS

運用

2019年12月27日に営業運転を開始しました。当初は新京成線内折り返し運用に充当されていましたが、将来的に京成千葉線への直通運転にも充当予定です。

2021年10月9日には2編成目が、2022年11月3日には3編成目、2023年11月2日には4編成目、2024年4月2日には5編成目が運行開始されました。

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