新鶴見機関区

新鶴見機関区

新鶴見機関区は、神奈川県川崎市幸区にあるJR貨物の車両基地兼乗務員基地です。新鶴見信号場内に位置し、広大な敷地を有しています。甲府派出を管轄下に持ち、運転士の拠点となっています。過去には八王子派出や川崎派出が存在しましたが、それぞれ甲府派出、新鶴見機関区と統合され、現在は廃止されています。

新鶴見機関区の主要施設

新鶴見機関区内には、いくつかの重要な施設があります。

新鶴見機関区神社

1942年、職員が機関区の安全を祈願して建立されました。2008年には全面改修され、安全の塔は安全の鐘へと変わりました。現在でも、新形式車両が入区する際には、この神社前で記念撮影が行われることが多いです。

神奈川臨海鉄道新鶴見運輸所

機関車誘導などの業務を新鶴見機関区および新鶴見信号場から委託されています。機関区の円滑な運用に貢献しています。

配置車両と略号

新鶴見機関区には、原則として電気機関車のみが配置されています。これらの機関車は、関東地方の幹線を走り、高速貨物列車などの牽引を担当しています。配置車両には「新」の略号が表示されます。これは新鶴見機関区所属を示すものです。ただし、例外として、JR東日本新津運輸区所属のC57形180号機にも同様の区名札が使用されたことがありました。

2022年3月現在の配置車両

EF65形: 1000番台1両、2000番台24両の計25両
EF210形: 100番台33両、300番台14両の計47両（ただし、342号機は吹田機関区に転属）
DE10形: 1500番台2両
DE11形: 2000番台4両
HD300形: 900番台1両、0番台23両の計24両

一部車両は、2023年11月7日時点で大宮総合車両センターに入場しています。

新鶴見機関区の歴史

新鶴見機関区の歴史は古く、1929年に高島庫新鶴見分庫として開設されました。当初は新鶴見操車場の入換作業が主な業務でした。その後、1933年に新鶴見機関庫に昇格、1936年には新鶴見機関区と改称されました。

1950年: 品鶴線電化によりEF13形電気機関車の配置を開始
1965年: 操車場入換用にDD13形ディーゼル機関車の配置を開始
1970年: 高島線電化により定期運用が無煙化
1971年: 最後のD51形蒸気機関車が転出
1985年: 東京機関区の電気機関車無配置化に伴い、東京発着の優等旅客列車の牽引業務の一部を継承
1986年: 優等列車の牽引業務を田端運転所に移管
1987年: 国鉄分割民営化に伴い、JR貨物関東支社新鶴見機関区となる
2001年: 川崎機関区を統合し、川崎派出とする
2016年: 川崎派出を廃止し、ディーゼル機関車の検修業務を本区に移管

過去の関連施設：川崎派出と甲府派出

川崎派出

川崎派出は、川崎市川崎区の東海道本線貨物支線（東海道貨物線）川崎[[貨物駅]]構内にあった新鶴見機関区の車両基地です。ディーゼル機関車が配置され、関東地方の貨物駅での入換作業などが主な業務でした。2016年に廃止され、業務は新鶴見機関区に統合されました。

甲府派出

甲府派出は山梨県甲府市にある新鶴見機関区の乗務員基地です。かつて甲府機関区が存在し、中央本線の電化前には蒸気機関車と電気機関車の交換が行われていました。国鉄末期の合理化により、1984年に甲府運転区に改編され、貨物駅は竜王駅に集約されました。その後、新鶴見機関区に吸収され、派出のみが残りました。機関区の線路は1990年頃に撤去されました。

保存車両

新鶴見機関区には、いくつかの保存車両があります。

* ワム80000形貨車（ハワム287734）: 運転士見習いなどの訓練に使用

過去には、西武E41形[電気機関車]、DE11形、DE15形ディーゼル機関車が保存されていましたが、現在は撤去されています。

まとめ

新鶴見機関区は、JR貨物の重要な拠点として、長年にわたり日本の貨物輸送を支えています。歴史と進化を辿りながら、現在も多くの機関車が配置され、関東地方の貨物輸送の中枢を担っています。 今後もその役割はますます重要になっていくでしょう。

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