日映科学映画製作所

株式会社オール（旧商号：株式会社日映科学映画製作所）は、ドキュメンタリー映画や教育[[映画]]、ビデオの製作を手掛けていた会社です。長年にわたり、日本の記録映像制作の一翼を担ってきました。ここでは、その設立から解散までの歴史と、主な事業内容について詳しく解説します。

設立と初期の活動

1951年、株式会社日映科学映画製作所は、日本[[映画社]]の人員整理と教育[[映画]]部の解散に伴い、科学映画部門を独立させる形で設立されました。設立者は石本統吉で、日本[[映画社]]の屋上にあった木造の元組合事務所を拠点に、記録映画や教育[[映画]]の制作を開始しました。同所には、日映美術や日映学芸映画製作所の事務所も同居していました。

設立当初から、旧日本[[映画社]]教育[[映画]]部のスタッフに加え、十字屋映画部からもスタッフを迎え入れ、監督の中村麟子や撮影の小林米作など、多くの記録映画作家が活躍しました。

主な作品と受賞歴

設立から間もない1952年には、奥山大六郎が脚本・監督、小林米作が撮影を担当した『結核の生態』が厚生大臣賞とブルーリボン賞教育文化映画賞を受賞。1953年には、中村麟子脚本・演出の『真空の世界』が毎日映画コンクール教育文化映画賞、文部大臣賞、キネマ旬報5位を受賞するなど、高い評価を得ました。

その後も、1954年には関川秀雄監督の『つばめを動かす人たち』がウルグアイ記録映画祭特別賞、1970年には中村麟子脚本・演出の『よみがえる金色堂』が毎日映画コンクール教育文化映画賞を受賞するなど、数々の賞を受賞しました。1978年には『都市化が水害を招く』が土木学会映画コンクール優秀賞、1980年には『川とともに』が土木学会映画コンクール最優秀賞を受賞しています。

2000年代に入ってからも、2009年に『日本建築画像体系シリーズ　ヒートアイランド都市を救う風の道』が科学技術映像祭優秀賞を受賞するなど、常に質の高い映像作品を制作していました。

株式会社オールへの社名変更と解散

長年「日映科学映画製作所」として活動を続けてきましたが、2015年に社名を株式会社オールに変更しました。しかし、2023年1月23日、公式サイト上で同年3月31日をもって全業務を終了することが発表されました。そして、同年4月1日、株式会社アルテックに吸収合併される形で解散しました。

事業内容

株式会社オールは、ドキュメンタリー映画や教育[[映画]]、ビデオの制作を主軸に、資料館の展示やインターネット向けの映像コンテンツ制作にも取り組んでいました。主な取引先は、内閣府、財務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、環境省、文化庁、国立劇場、大手企業など、多岐にわたっていました。

まとめ

株式会社オール（旧日映科学映画製作所）は、半世紀以上にわたり、日本の記録映画・教育[[映画]]界を牽引してきた重要な存在でした。数々の受賞歴を持つ作品は、今もなお、記録映像の歴史を語る上で欠かせないものとなっています。その功績は、日本の映像文化史に深く刻まれるでしょう。

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