日本とチェコの関係

日本とチェコの関係

日本とチェコの関係は、1919年にチェコスロバキアと日本との間で外交関係が樹立されたことに始まります。両国間には、政治、経済、文化など多岐にわたる分野で交流が行われ、友好関係が築かれてきました。

歴史

1919年、チェコスロバキアと日本の外交関係が樹立。1926年には、チェコの建築家アントニン・レーモンドがトマーシュ・マサリク政権の駐日代表としてチェコスロバキア第一共和国名誉領事に就任し、1939年まで在任しました。第二次世界大戦により1939年から両国関係は一時途絶えましたが、1957年に国交が再開されました。初代駐チェコスロバキア全権代表は長岡春一公使が務めました。

1993年にチェコスロバキアが解体されると、日本はチェコ共和国とスロバキア共和国の成立を承認し、両国との外交関係を継承しました。2002年7月には、天皇皇后両陛下（当時）がプラハを公式訪問され、両国関係の発展を象徴する出来事となりました。

2003年8月には、小泉純一郎内閣総理大臣がチェコを訪問。ヴラジミール・シュピドラ首相との会談では、両国関係や国際情勢について意見交換が行われました。特に、北朝鮮核問題やイラク復興支援などが議題に上り、両首相は「日本国とチェコ共和国の戦略的パートナーシップに向けた共同声明」を発表。両国間の協力関係をさらに進化させることを確認しました。

経済貿易関係

日本とチェコの経済関係は、電子機器や機械部品の直接投資と貿易において発展を続けています。1968年、ソ連によるプラハ侵攻という厳しい状況下で、三井物産がプラハで営業を開始。1993年には、日本貿易振興機構（JETRO）がプラハ事務所を開設しました。その後、1996年に松下電器産業（現パナソニック）がプルゼニにテレビ工場を、1997年には東レがプロスチェヨフにポリエステル繊維工場を設立し、日本企業の進出が進みました。

2002年には、トヨタ自動車とPSA・プジョーシトロエン（現グループPSA）の合弁企業であるトヨタ・プジョー・シトロエン・オートモービル（TPCA）がコリーンに本社を設置し、自動車工場を建設。2005年から生産を開始し、2012年3月には累計生産台数が200万台を超えるなど、両国間の経済関係において重要な役割を果たしています。

学術提携

チェコ国内には、日本学の課程を設置している大学が3校あります。プラハ・カレル大学、ブルノ・マサリク大学、オロモウツ・パラツキー大学では、日本文化や言語に関する研究・教育が行われ、両国間の学術交流に貢献しています。

外交使節

駐チェコ日本大使・公使

日本は、プラハに在チェコ日本大使館を設置しています。

駐日チェコ大使・公使

駐日チェコスロバキア公使、駐日チェコスロバキア大使、駐日チェコ大使として、以下の外交官が日本とチェコの関係を築いてきました。

カレル・ペルグレル（1920年～）
フランティシェク・フヴァルコフスキー
イエッチニー・ドブロミル（1960～1964年）
ズデニェク・ハドリチカ（1964～1969年）
ルドルフ・コジュシュニック（1970～1976年）
カレル・ホウシュカ（1977～1982年）
ルドルフ・ヤクビーク（1987～1990年）
ヤン・ヴィンケルヘーフェル（1990～1996年）
ヨセフ・ハヴラス（1997～2001年）
カレル・ジェブラコフスキー（2001～2005年）
ヤロミール・ノヴォトニー（2006～2010年）
カテジナ・フィアルコヴァー（2010～2014年）
ヤン・ユヘルカ（臨時代理大使、2014年）
トマーシュ・ドゥプ（2014～2018年）
ミラン・スラネッツ（臨時代理大使、2018～2019年）
マルティン・トムチョ（2019～2023年）
ヴラジミーラ・ヒルシュ（臨時代理大使、2023年）
マルチン・クルチャル（2023年～）

駐日チェコ大使館

東京都渋谷区広尾二丁目16-14に所在。

姉妹都市

両国間では、以下の都市が姉妹都市提携を結んでいます。

プルゼニ - 高崎市（1990年8月より）
カルロヴィ・ヴァリ - 草津町（1992年5月より）
* プラハ - 京都市（1996年4月より）

まとめ

日本とチェコは、外交関係樹立から長い年月を経て、政治、経済、文化、学術など多岐にわたる分野で友好関係を築いてきました。今後も両国間の交流がさらに活発化し、より一層の発展が期待されます。

もう一度検索