日本とブルキナファソの関係

日本とブルキナファソの関係

日本とブルキナファソの関係は、1960年のブルキナファソ（旧名オートボルタ共和国）独立と同時に日本が同国を承認したことから始まりました。当初、ブルキナファソは1962年に在東京大使館を設置しましたが、財政上の理由で一時閉鎖。その後、1994年に再開館しました。一方、日本は2009年にブルキナファソに大使館を開設し、両国間の外交関係はさらに強化されました。

歴史

1960年、オートボルタ共和国（現在のブルキナファソ）が独立した際、日本は直ちに同国を承認しました。1962年には、フランス語圏アフリカ諸国の中で初めてとなる駐日オートボルタ大使館が東京に開設されました。しかし、1966年には財政緊縮措置のため大使館は閉鎖され、その後は在中華人民共和国ブルキナファソ大使館が日本を兼轄していました。

1994年、ブルキナファソが台湾と外交関係を回復したことに伴い、中国との国交が断絶し、北京の大使館も閉鎖されました。同年10月、東京に大使館が再開設されました。日本は2009年1月に在ブルキナファソ日本国大使館を開設し、初代の特命全権大使として杉浦勉が着任しました。

外交

ブルキナファソのブレーズ・コンパオレ大統領は、社会主義体制から転換し、先進諸国との関係を重視しました。コンパオレ大統領は、1993年から2013年の間に計5回訪日し、アフリカ開発会議に出席するとともに、日本の総理大臣と首脳会談を行いました。

ロシュ・カボレ大統領も前任者の外交方針を継承し、2018年と2019年に訪日しました。この際、両国間で初の技術協力協定が締結され、経済、政治、インフラなどの分野での協力が促進されました。また、両国は共同声明を発表し、さらなる協力関係の強化を確認しました。

経済交流

1979年より経済協力を開始して以降、日本の対ブルキナファソ援助額は2018年までに700億円に達しています。当初は食糧援助が中心でしたが、その後、水、教育、インフラ、商業、保健、医療、農業、環境など幅広い分野へと協力範囲が拡大しました。

貿易面では、日本が大幅な黒字を計上しており、日本からは機械類や自動車が主に輸出されています。ブルキナファソから日本への輸出品はゴマがほとんどで、2016年には対日輸出の96.3％をゴマが占めていました。2017年には、ブルキナファソは日本のゴマ輸入国第1位となり、日本の輸入量の約27％をブルキナファソ産が占めています。日本はゴマ生産支援プロジェクトも実施しており、ブルキナファソは日本にとって重要なゴマ供給国となっています。

1995年には、日本の非政府組織「日本ブルキナファソ友好協会」が設立され、教育、医療、保健衛生、農業分野でブルキナファソの支援活動を行っています。同協会は、小学校の建設、学用品の寄贈、診療所の建設、医師・看護師の派遣、井戸の掘削、トイレの設置、農業指導などを行っています。

文化交流

日本国大使館や国際交流基金が、文化交流を積極的に展開しています。空手や柔道の日本大使杯の開催、アニメや映画の上映会、生け花や折り紙の紹介など、多岐にわたる文化事業が実施されています。2009年には、同国で初めてとなる文部科学省国費留学生選考試験が行われ、人物交流も活発です。

スポーツ分野では、2010年から2013年にかけて、ウィルフリード・サヌ選手がJリーグで活躍しました。また、2015年にはサンホ・ラシィナ選手がブルキナファソ初のプロ野球選手となり、高知ファイティングドッグスで活躍しました。さらに、元ブルキナファソ駐箚大使である二石昌人が、2018年に在名古屋ブルキナファソ名誉領事に任命され、2022年にはブルキナファソの歴史に関する著書を出版しました。作曲家の藤家渓子は2020年からブルキナファソに拠点を移し、現地の音楽家とオペラ制作を行っています。

外交使節

日本はブルキナファソに大使を派遣しており、ブルキナファソも日本に大使を派遣しています。過去には、複数の大使が北京常駐で日本を兼轄していました。

駐ブルキナファソ日本大使

駐日ブルキナファソ大使

ドゥグーコール・アンリ・ワッタラ（1962～1966年）
ティエモコ・マーク・ガランゴ（台北常駐、1966～1971年）
バド・マチュー・ガイ（北京常駐、1975～1981年）
モンヴェル・ミシェル・ダー（北京常駐、1981～1987年）
アマ・アルバ・ディアロ（北京常駐、1988～1989年）
ワンパヤデ・レイモン・エドゥアール・ウエドラオゴ（北京常駐→東京常駐、1991～2002年、信任状捧呈は1992年4月30日）
（臨時代理大使）パトリック・カフェンドー（2002～2008年）
（臨時代理大使）ランベール・アレクサンドル・ウエドラオゴ（2008～2012年）
フランソワ・ウビダ（2012～2017年、信任状捧呈は3月2日）
（臨時代理大使）イネス・バキオ（2017～2018年）
パスカル・バジョボ（2018～2022年、信任状捧呈は1月18日）
（臨時代理大使）テウェンデ・ポール・スィンガ（2022年～2024年）
ビバタ・ネビエ・ウエドラオゴ（2024年～、信任状捧呈は11月18日）

脚注

参考文献

ブルキナファソ（Burkina Faso）基礎データ　外務省

関連項目

日本の国際関係
在日ブルキナファソ人

外部リンク

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