日本口腔感染症学会

日本口腔感染症学会

一般社団法人 日本口腔感染症学会（にほんこうくうかんせんしょうがっかい、Japanese Association for Oral Infectious Diseases; JAOID）は、口腔領域における感染に関する研究、および歯科医療機関における院内感染予防に関する研究の進歩発展と、その専門知識の普及啓発を主な目的として活動している学術団体です。本学会は、歯科関連分野の多数の学会が加盟する日本歯科医学会から認定分科会としての承認を受けています。

沿革

本学会の前身は、口腔感染予防と院内感染予防について議論を深めることを目的として1992年に設立された口腔感染予防研究会です。この研究会は、活動の拡大と専門性の高まりに伴い、2001年に名称を「日本口腔感染症学会」へと変更し、学術団体としての基盤を強化しました。設立以来、口腔感染症および院内感染対策の重要性に対する社会的な認識が高まる中で、学術研究の推進と臨床応用への寄与を目指しています。

組織と会員

本学会は、口腔感染症や院内感染対策に関心を持つ多分野の専門家によって構成されています。2012年1月1日時点の会員数は、正会員が695名、名誉会員が1名、賛助会員が2社であり、総計698名を擁していました。学会の運営は理事会を中心に進められており、2016年時点では金子明寛氏が理事長を務めていました。会員は、定期的に開催される総会などを通じて、情報交換や研究発表を行っています。総会は例年秋季に年1回開催されています。

活動内容

本学会は、目的達成のために様々な活動を展開しています。

学会誌の発行: 機関誌として『日本口腔感染症学会雑誌』（略称：JOID）を年2回発刊しています。本誌には、口腔感染症や院内感染対策に関する最新の研究論文、臨床報告、総説などが掲載されており、会員および関連分野の研究者・臨床家にとって重要な情報源となっています。本誌にはISSN 1346-9150が付与されており、全国書誌番号01001507として登録されています。
専門認定制度: 院内感染予防対策に関する専門知識と実践能力を持つ人材を育成・認定するため、「院内感染予防対策認定制度」を設けています。この制度には、歯科医師を対象とした認定医と、歯科衛生士を対象とした認定歯科衛生士の区分があります。2012年1月1日現在、61名の認定医と34名の認定歯科衛生士が認定を受けており、それぞれの立場で歯科医療機関における感染管理の質の向上に貢献しています。
* 学術集会等の開催: 年1回の総会に加え、研究発表や講演を行う学術集会等を開催し、最新の知見の共有や議論の場を提供しています。

本部事務局

学会の本部事務局は、兵庫県西宮市に所在します。具体的な所在地は、〒663-8501 兵庫県西宮市武庫川町1-1の兵庫医科大学 歯科口腔外科学講座内です。

加盟団体および関連事項

本学会は、日本歯科医学会の認定分科会であるほか、ICD制度協議会にも加盟しています。本学会の研究・活動分野は、歯学、歯科、口腔外科学、口腔細菌学など多岐にわたり、学会の一覧や研究会、日本感染症学会など、関連する他の学術団体とも連携を図っています。また、学会の専門性に関連する資格として、インフェクションコントロールドクター（ICD）や感染管理歯科衛生士などがあります。

これらの活動を通じて、日本口腔感染症学会は、口腔感染症の克服と安全な歯科医療環境の実現に貢献することを目指しています。

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