日本家族計画協会

一般社団法人 日本家族計画協会について

一般社団法人日本家族計画協会（Japan Family Planning Association, JFPA）は、リプロダクティブ・ヘルス・ライツの促進と啓発を主な目的とする日本の業界団体です。単にリプロダクティブヘルス（性と生殖に関する健康）の推進だけでなく、性暴力や児童虐待の防止にも積極的に取り組んでいます。

設立の背景と目的

1954年、マーガレット・サンガーの来日を記念して設立されました。設立当初は厚生労働省所管の公益社団法人でしたが、公益法人制度改革に伴い一般社団法人へと移行しました。国際家族計画連盟（IPPF）の加盟団体でもあります。

協会の目標は、行政や専門家、学会と協力し、「生涯を通じた性と生殖に関する健康サービスを受けられる社会の実現」です。家族計画、母子保健を中心に、幅広い活動を展開しています。事務局は東京都渋谷区幡ヶ谷に所在します。

主な活動内容

1. 教育・広報活動:
各種セミナー、研修会、講習会の開催
機関誌『家族と健康』の発行

2. クリニック・カウンセリング:
思春期保健
避妊・不妊に関する相談
性教育
性感染症（STD）予防
遺伝関連相談

3. リプロダクティブ・ヘルス推進:
教材や備品の企画開発と頒布
若者向け性感染症予防・避妊啓発のためのコンドームパッケージデザイン募集
性教育指導用コンドームの無償配布（最優秀賞作品を採用）

コンドームデザイン募集と普及活動

毎年、若者を対象に性感染症予防や避妊法をテーマにしたコンドームのパッケージデザインを募集しています。最優秀賞に選ばれた作品は、全国の学校での思春期教育や各種イベントで、性教育指導用コンドームとして無償配布されます。これにより、性感染症や望まない妊娠の予防に向けたコンドーム知識の普及・啓発に貢献しています。

初代役員

設立当初の事務局は、東京都港区芝白金台町の国立公衆衛生院内に置かれていました。

指導者: マーガレット・サンガー
会長: 下條康麿
副会長: 加藤シヅエ、馬島僴、古屋芳雄
顧問: 永井亭、前田多門、加納久郎、浜口雄彦、谷口弥三郎、塩田広重
常務理事: 北岡寿逸、館稔、天野景康
理事: 安藤画一、岡崎文規、小泉はつせ、戸田正三、福田邦三、福田昌子、水野治夫、山口正義
監事: 三原信一、寺尾琢麿

関連事項

産児制限と家族計画: 協会の活動は、家族計画と密接に関連しており、産児制限に関する議論も行われています。
関連人物: 北村邦夫（医師）、加藤シヅエ、マーガレット・サンガーなど、リプロダクティブ・ヘルス分野の先駆者たちが協会設立や活動に深く関わっています。
プランド・ペアレントフッド: 国際的な家族計画運動であるプランド・ペアレントフッドとの連携も重要な活動の一部です。

外部リンク

一般社団法人日本家族計画協会公式サイト
日本家族計画協会 (@jfpa_1954) - X（旧Twitter）

日本家族計画協会は、リプロダクティブ・ヘルス・ライツの実現に向けて、教育、医療、啓発活動を通じて、人々の健康と福祉に貢献しています。

もう一度検索