日高港

日高港

日高港は、和歌山県御坊市と美浜町にまたがる港湾で、日高川の河口に位置しています。1983年に重要港湾に指定され、紀中地域における経済と物流の要衝として発展してきました。和歌山県により補完港(防災拠点港)にも指定されています。

歴史

日高港は古くから日高川水運の船着場として栄え、明治時代から昭和初期にかけては紀州航路の寄港地として利用されました。御坊市周辺の製材業を支え、外国産木材の供給拠点として重要な役割を果たしました。

当初、日高港は日高川支流の西川河口に位置していましたが、水深が浅く、後背地も狭隘であったため、大型船の入港や効率的な荷捌きが困難でした。そこで、1983年の重要港湾指定を機に、大規模な港湾機能の拡大工事が計画されました。

日高川河口の南側に塩屋地区を区画し、1998年から工事を開始。埋め立てや道路・埠頭の建設を経て、2004年に供用を開始しました。また、湯浅御坊道路の御坊IC供用開始により、京阪神方面からのアクセスも向上しました。

2008年には植物防疫港に指定され、輸入木材の検疫業務が可能になり、時間とコストの削減に貢献しています。港一帯はみなとオアシスにも登録され、観光・情報発信拠点としての機能も有しています。

港区

西川地区: 従来からの木材関連の船だまりとしての機能を持つ地区。
浜ノ瀬地区: 美浜町内に位置し、主に漁港として船だまりの機能を持つ地区。
塩屋地区: 3万トン船に対応した埠頭と多目的国際ターミナルを設け、生産物流の拠点かつ漁港としての機能を持つ地区。
塩屋名田沖地区: 火力発電所を中心としたエネルギー関連地区。
名田地区: 水産・レクリエーション地区。

沿革

1929年（昭和4年）：内務省により港湾として指定。
1950年（昭和25年）：港湾法により地方港湾に指定。
1980年（昭和55年）：関西電力御坊発電所埋立て造成に着手。
1982年（昭和57年）：御坊発電所が完成。
1983年（昭和58年）10月4日：重要港湾に指定。
1983年（昭和58年）12月：新規港湾計画が決定。
1985年（昭和60年）：関西電力御坊発電所が操業開始。
1993年（平成5年）：港湾計画が一部変更。
1997年（平成9年）：港湾計画が改定。
1998年（平成10年）：第1期計画が着工。
2003年（平成15年）7月：埋立竣工。
2004年（平成16年）4月24日：第1期計画の暫定供用開始。
2008年（平成20年）：植物防疫港に指定。

周辺施設・交通

御坊発電所
日高港新エネルギーパーク「EEパーク」
嶋造船
紀和産業
西御坊駅 (紀州鉄道線)
湯浅御坊道路 御坊IC
国道42号/国道425号
和歌山県道186号日高港線

関連項目

* 由良港 (和歌山県)

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