早碁名人戦

早碁名人戦について



早碁名人戦は、日本の囲碁界における著名な棋戦であり、1954年に関西棋院、1956年に日本棋院がそれぞれ開始しました。この大会は、特に早碁形式で行われ、持ち時間は他の多くの棋戦と比べて短い4時間とされており、1日で打ち切りの形式が特徴です。

関西棋院早碁名人戦



関西棋院主催の早碁名人戦は、1954年に大阪の産経新聞の影響を受けて設立されました。その背景には、1952年に日本経済新聞で王座戦が開始されたことがあり、これらの大会が新たな棋戦を創設するきっかけとなりました。

この棋戦は1961年まで続き、次の十段戦へと繋がります。歴代優勝者には、窪内秀知、鯛中新、橋本宇太郎、佐藤直男らが名を連ねており、それぞれが独特のスタイルと技術で対局を盛り上げました。特に、1956年の対局では、半田道玄が窪内秀知を破り、初の優勝者となっています。

歴代優勝者



電報碁



また、関西棋院早碁名人戦の優勝者同士の対局として、電報碁が1955年から1960年にかけて実施されました。この対局では、東京と大阪にいる棋士が電報で手順をやり取りし、ゲームを進めるという独自のスタイルがありました。各対局者には3時間の持ち時間が与えられ、先手には4目半のコミが設定されました。

1955年からの対局結果は以下の通りです。

特に1961年には、特別な三番碁として関西棋院の橋本宇太郎と日本棋院の藤沢朋斎が対局し、橋本が藤沢に勝利を収めました。

日本棋院早碁名人戦



日本棋院の早碁名人戦は、関西棋院の棋戦に続けて、1956年に設立されました。この棋戦は、産経新聞東京本社の主催で行われ、多くの日本棋院の棋士たちが出場しました。方式はトーナメント形式で、初期の大会では決勝が三番勝負で行われ、その後は前年の優勝者が挑戦者となる形式へと変更されました。

歴代優勝者



このように、早碁名人戦は日本国内での囲碁の発展に重要な役割を果たし、特に多くの名棋士が誕生する場ともなりました。今後もこの伝統ある棋戦は、愛好者や新しい世代の棋士たちに影響を与え続けることでしょう。

もう一度検索

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。