春原氏

春原氏の歴史と系譜

春原氏（はるはらし）は、平安時代から江戸時代にかけて活動した公家の一家であり、江戸時代には地下家として朝廷に仕えました。この一族は、長い歴史の中で数多くの子孫を残し、神職を代々務めるなどの足跡を残しています。

始まりと経歴

春原氏の祖先は春原五百枝であり、彼は天智天皇の5世孫である市原王と、光仁天皇の皇女である能登内親王の子供として生まれました。五百枝は、天応元年（781年）に皇孫としての地位を授与され、无位から従四位下へと叙任されました。さらに、右兵衛督に任じられ、延暦3年（784年）に従四位上に昇進しました。しかし、彼は延暦4年（785年）に藤原種継暗殺事件に巻き込まれ、伊予国に流罪となり、20年間の間、そこで過ごすこととなります。延暦24年（805年）には赦免されて京に戻り、のちに臣籍降下を願い出て春原朝臣姓を賜ります。

五百枝の子孫

春原五百枝には、百枝と之興という二人の息子がいました。百枝の系譜は複雑で、代々上御霊神社の神職を務めてきたことが記録されています。系譜は以下のように続いています。

• - 豊足 - 豊祐 - 祐元 - 祐海 - 祐光 - 祐能 - 元彦 - 元雅 - 祐宣 - 祐雅 - 元賢 - 元延 - 元順 - 祐益 - 祐基 - 祐図 - 祐盛 - 祐悦 - 祐廉 - 祐光 - 祐栄 - 祐政 - 祐純 - 祐孝 - 祐義

小野氏や小栗栖氏などの庶流もこの系譜から派生しており、之興の系統では藤森神社の神職をつかさどっています。このように、春原氏は多くの庶流を持ち、各地域で神職を務める一族を形成してきたことが伺えます。

末裔を称する一族

『地下家伝』には、春原氏の末裔を名乗る複数の家系が記されており、その一部を以下に示します。

• - 藤野井氏: 藤森社神主春原忠成を祖とし、その子孫が続いています。
• - 藤島氏: 春原忠成の次男から始まる系譜で、神職に就いた者たちが多いです。
• - 大西氏: 春原忠成から続いている系譜で、春原氏の系統を引き継いでいます。
• - 岩橋氏: ここにも春原氏の関連が見られ、そのつながりが示されています。
• - 赤塚氏: 藤森社神主の血を引いています。
• - 中川氏: 春原氏の影響を受けた家系が存在し、その系譜も残されています。

結論

春原氏は、平安時代の深い歴史を持ち、江戸時代に至るまで影響を及ぼし続けた公家の一族です。多くの庶流と神職を有し、地域社会に貢献する形でその足跡を残しています。彼らの歴史を振り返ることで、日本の公家社会とその文化の一端を理解する手助けとなるでしょう。

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