昭和島

昭和島：東京湾岸に浮かぶ工業の島

東京都大田区に位置する昭和島は、東京湾岸の埋め立てによって造成された人工島です。周囲は、北に平和島、東に京浜島、南に羽田空港、西に大森東・大森南と、大田区内の他の地域と隣接しています。京浜運河と勝島運河が島を流れ、その地理的特性から、昭和島は独特の景観と発展を遂げてきました。

昭和島の歴史と概要

昭和島は、1939年1月31日に京浜第3区埋立地として免許を取得し、1967年7月18日に竣工しました。同年9月30日には大田区に編入され、10月20日には「昭和島」という町名が正式に決定しました。その後、1968年4月15日には住居表示が実施され、1985年2月7日には東京モノレール羽田空港線（当時：羽田線）の昭和島駅が開業しました。島の面積は616,044平方メートルに及びます。

工業地帯としての発展

昭和島の大きな特徴は、鉄工所が密集する工業地帯である点です。羽田鉄工団地として知られ、多くの企業が拠点を構えています。昭和島は、首都高速1号羽田線が島内を通過しており、物流面でも利便性が高いことから、工業団地として発展を続けました。現在も多くの鉄工所が操業しており、昭和島の経済を支えています。

公園と公共施設

工業地帯としての側面が強い昭和島ですが、緑地や公共施設も整備されています。昭和島二丁目公園は、首都高速道路の下に広がる緑豊かな公園で、テニスコートや多目的広場を備えています。また、昭和島南緑道公園は、昭和島運動場に隣接し、散策路や広場などが整備されています。これらの公園は、都立海上公園から大田区に移管されたものです。

さらに、東京都下水道局の森ヶ崎水再生センターが島内に設置されており、その屋上にはコアジサシの人工営巣地が設けられています。また、ハクビシンなどの野生動物も生息しており、意外な自然との共存が見られます。

交通アクセス

昭和島へのアクセスは、道路、鉄道、バスが利用可能です。道路では、首都高速1号羽田線と湾岸分岐線が島内を通過しており、昭和島ジャンクションで分合流しています。しかし、島内に出入口がないため、周辺の平和島出入口や大井南出入口を利用する必要があります。

鉄道は、東京モノレール羽田空港線の昭和島駅が最寄りです。また、バス路線も大森駅から京浜急行バスが運行されています。

平和島、京浜島、大森東とはそれぞれ南海橋、京浜橋、大森東避難橋で接続されています。

人口と学区

昭和島には現在、住民は居住していません。そのため、人口は0人です。しかし、仮に居住者がいた場合の学区は、大田区の小学校・中学校の学区に準じます（2023年3月時点）。

昭和島の将来

昭和島は、工業地帯としての役割を担いつつ、緑地や公共施設の整備が進められています。今後も、大田区の重要な地域として、その発展が期待されます。将来的な人口増加や、新たな産業の誘致の可能性も考慮すると、昭和島の更なる発展に目が離せません。

参考情報

竣工面積：616,044m²
郵便番号：143-0004 (集配局：大森郵便局)
昭和島一丁目：西部、羽田鉄工団地第1地区、大田区営昭和島野球場、大森東避難橋
昭和島二丁目：東部、羽田鉄工団地第2地区、東京モノレール昭和島駅、車両基地、東京空港交通羽田事業所、昭和島二丁目公園、森ヶ崎水再生センター

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