昭和新纂国訳大蔵経

昭和新纂国訳大蔵経について

昭和新纂国訳大蔵経（しょうわしんさんこくやくだいぞうきょう）は、大乗仏教のテキストを日本語に翻訳した重要な経典集です。この伝統的な文献は、主に漢訳された仏典の中から、日本のさまざまな宗派に関連する主要な文献を厳選して備えています。1930年から1939年の間に初版が発行され、東方書院によって出版されました。現在、この版の大部分は国立国会図書館のデジタルコレクションで閲覧可能です。さらに、大法輪閣がオンデマンド版の販売を行っています。

構成と巻数

本書は合計で48巻にわたり、各部門は以下のように構成されています：

• - 経典部 - 12巻
• - 論律部 - 12巻
• - 宗典部 - 22巻
• - 解説部 - 2巻

経典部

経典部は、大乗仏教の核心的な教えを収めた重要な経典を含んでいます。具体的には、以下の内容が収められています。

1. 第1巻: 法華三部経を含む五経
2. 第2巻: 浄土三部経とその他七経
3. 第3巻: 般若経 第一
4. 第4巻: 般若経 第二や金光明経
5. 第5巻: 涅槃経 第一
6. 第6巻: 涅槃経 第二、仏遺教経、維摩経
7. 第7巻: 楞伽経、首楞厳経、円覚経
8. 第8巻: 真言三部経と解深密経
9. 第9巻: 華厳経 第一
10. 第10巻: 華厳経 第二
11. 第11巻: 華厳経 第三
12. 第12巻: 因果経、仏所行讃、法句経

論律部

論律部では、仏教の哲学や教義についての詳細な解説がなされ、以下の内容が含まれます。

1. 第1巻: 倶舎論 第一
2. 第2巻: 倶舎論 第二、入阿毘達磨論、異部宗輪論
3. 第3巻: 大智度論 第一
4. 第4巻-第7巻: 大智度論 第二から第五
5. 第8巻: 大智度論 第六、中論、百論、十二門論
6. 第9巻: 成唯識論、大乗起信論、他三書
7. 第10巻-第12巻: 四分律 第一から第三

宗典部

宗典部は、各宗派に関連する文献を収めており、こちらには以下の内容が含まれます：

1. 天台宗聖典
2. 真言宗聖典
3. 浄土宗聖典
4. さらには、真宗・曹洞宗・臨済宗・日蓮宗に関する聖典など、計22巻が展開されています。

解説部

解説部は、仏像や仏典に関する解説を提供しており、内容は以下のように構成されています。

1. 仏像解説
2. 仏典解説

結論

昭和新纂国訳大蔵経は、日本における大乗仏教の理解を深める上で欠かせない資料です。その豊かな内容と構成は、仏教に興味を持つ人々や研究者にとっての貴重な資源と言えるでしょう。

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