曹林

曹林（そう りん）

曹林（? - 256年）は、後漢末期から三国時代の魏に生きた皇族です。父は曹操、母は杜氏。曹豹とも呼ばれていました。

生涯

建安16年（211年）に饒陽侯に封じられたのが、記録に残る最初の事績です。その後、建安22年（217年）に譙侯へと転封されました。

曹操の死後、曹丕（文帝）が即位すると、黄初2年（221年）に曹林は譙公に昇進。翌黄初3年（222年）には王に昇進し、譙王となりました。しかし、黄初5年（224年）に文帝が諸王を県王に格下げする詔勅を発布したため、曹林もこれに従い、譙県王となります。その後、黄初7年（226年）には鄄城王に封じられました。

文帝の死後、曹叡（明帝）が即位すると、太和6年（232年）に曹林は沛王に封じられ、かつての王としての地位を取り戻しました。

青龍3年（235年）には、同母弟である曹袞が病に倒れたため、曹叡の命により母と共にその見舞いに赴きました。曹袞は病床で曹林に後事を託し、曹林は曹袞の葬儀を執り行いました。

景初・正元・景元の各年間には、何度か領地の加増を受け、最終的には4700戸を領有するまでになりました。

甘露元年（256年）正月28日、曹林は逝去。沛穆王と諡され、爵位は子の曹緯が継承しました。

家族

曹林の父は魏の礎を築いた曹操であり、異母兄には魏の初代皇帝である曹丕（文帝）や、曹彪、曹沖がいます。同母弟には曹袞がおり、同母妹は金郷公主（何晏の夫人）です。また、母の再婚相手の子である秦朗は、異父兄にあたります。

曹林には、曹緯、曹賛、曹壹という三人の息子がいました。孫には曹恒（曹壹の子）と、嵆康の妻である長楽亭主がいます。

人物

曹林は、兄弟思いであり、弟の曹袞の葬儀を執り行ったことからも、その人柄が窺えます。また、明帝からの信任も厚く、度重なる加増からも、その地位の高さがわかります。

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