曽我廼家文童

曾我廼家文童（そがのや ぶんどう、1946年8月10日 - ）は、和歌山県白浜町出身の俳優、声優です。本名は脇田 高吉（わきた たかきち）。株式会社ルートに所属しています。

来歴と人物

喜劇俳優の曾我廼家十吾（茂林寺文福）に16歳で入門。1974年に松竹新喜劇に入団しましたが、同年、師である十吾が逝去されました。

1982年、NHK連続テレビ小説『よーいドン』でヒロインの夫役を演じ、広く知られるようになりました。曾我廼家五郎八のコメディーリリーフを継承し、準主役としても多くの舞台で主演を務め、高田次郎や小島慶四郎といった先輩俳優と共に、藤山寛美を長年支えました。

渋谷天外と共に次世代の松竹新喜劇を担う存在として期待されていましたが、1990年の藤山寛美の逝去後、1991年からは天外と共に中心人物として劇団を牽引し、新生松竹新喜劇を立ち上げました。しかし、興行成績が思わしくなく、藤山直美と天外が座長格となり、近年は松竹新喜劇を離れて活動の場を広げています。数年に一度の藤山直美の座長公演には欠かせない存在となっています。

現在は、テレビドラマや舞台を中心に活躍。市井の人々を演じることを得意とし、人の良い小市民から、狡猾な悪党まで、幅広い役柄を演じ分けます。阪神タイガースのファンであり、趣味は将棋と読書。自動車の運転免許は持っておらず、飛行機恐怖症であることでも知られています。

主な出演作品

テレビドラマ

連続テレビ小説（NHK）
『よーいドン』（1982年） - 時田栄市
『都の風』（1986年）
『純ちゃんの応援歌』（1988年） - 寺内小平次
『てるてる家族』（2003年） - 藤井文治
『べっぴんさん』（2016年） - 井口忠一郎
『おちょやん』（2020年） - 彦爺
銀河テレビ小説（NHK）
『二度のお別れ』（1985年） - 黒田刑事 ※主役
暴れん坊将軍III（1989年、テレビ朝日） - 小山田兵馬
風雲!真田幸村（1989年、テレビ東京） - 三好伊三入道
宮本武蔵（1990年、テレビ東京） - 灰屋紹由
岡っ引どぶ（1991年、フジテレビ） - 腰物奉行・赤松
新・半七捕物帳（1997年、NHK） - 江州屋番頭・治六
大江戸を駈ける!（2001年、TBS）
盤嶽の一生（2002年、フジテレビ） - 月見屋満兵衛
探偵 左文字進 失踪（2003年、TBS）
剣客商売（2003年、フジテレビ） - 藤川の仙助
水戸黄門（TBS） - 上州屋平作、徳兵衛、三崎屋、黒磯屋久右衛門、赤城屋寅蔵、黒磯屋源三
白い巨塔（2003年-2004年、フジテレビ） - 岩田重吉
トキオ 父への伝言（2004年、NHK） - 荒川善次郎
松本清張特別企画・渡された場面（2005年、テレビ東京） - 国広警部補
芸者小春姐さん奮闘記1（2005年） - 緒方徹夫
赤い霊柩車シリーズ 灰色の容疑者（2006年、フジテレビ）
京都地検の女（2009年、テレビ朝日）
松本清張スペシャル 球形の荒野（2010年、フジテレビ） - 早川刑事
さすらい署長 風間昭平 びわこ由美浜殺人事件（2012年、テレビ東京） - 安永係長
狩矢警部シリーズ 京都香道殺人事件（2012年、TBS） - 浦川義雄
大岡越前（2013年、NHK BSプレミアム） - 進兵ヱ
みなと署落とし物係 秘密捜査官 危険な二人（2017年） - 名高博敏
伝七捕物帳2（2017年、NHK BSプレミアム） - 徳兵衛
歴史秘話ヒストリア（2018年、NHK） - 徳川家康

ラジオドラマ

FMシアター「夫婦うどん」（2002年、NHK-FM）

映画

父（1988年）
忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段 木耳持兼
カラフル(2000年）

舞台

ご存知!夢芝居一座
佐賀のがばいばあちゃん
佐渡島他吉の生涯
紫式部ものがたり
眉山
大阪ぎらい物語
はなのお六
桂春団治
わが歌ブギウギ
銀二貫
華の太夫道中（2019年、新橋演舞場）
さろん・ど・まろん〜波乃久里子を聴く宴
華岡青洲の妻

受賞歴

十三夜会奨励賞 (1980年)
咲くやこの花賞（1984年度）
菊田一夫演劇賞（1996年度）

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