朝倉宣正

朝倉宣正の生涯と歴史的背景

朝倉宣正（あさくら のぶまさ）は、安土桃山時代から江戸時代前期にかけて活躍した武将であり、徳川氏の家臣として忠長の御附家老に任じられた人物です。彼の生涯は、数奇な運命と高い忠誠心によって彩られています。宣正は、天正元年（1573年）、駿河国安倍郡柿島に生まれ、父は親友の朝倉在重です。

出世と活躍

宣正は、天正18年（1590年）に徳川家康の小田原征伐に従軍して以降、その才能を見いだかれ、家康の命令で徳川秀忠に仕官しました。初めは200石を与えられ、大番に任命されます。定職に就きながら、次第に軍事的な活躍も目立つようになり、慶長5年（1600年）には上田合戦において「上田七本槍」の一人として名を馳せました。この功績にもかかわらず、軍規違反を問われるといった一幕もありましたが、後に許されて再び大きな役割を果たします。

その後も出世を重ね、慶長7年（1602年）には100石を加増され、慶長9年（1604年）には大番組頭に任じられてさらに200石の加増を受けました。慶長16年（1611年）には再び200石の加増があり、続いて慶長18年（1613年）には堺奉行として一万石を超える地位へと進展します。宣正は、忠長の家老としても重要な役割を果たし、元和3年（1617年）には従五位下・筑後守に叙位・任官されるほどの地位にまで上り詰めました。

忠長との運命

元和7年（1621年）には一万石の大名に昇進し、同時に徳川秀忠の指名で忠長の附家老となりますが、忠長が蟄居となった運命によって、宣正も大きな運命の波に飲み込まれていきます。寛永8年（1631年）には彼も忠長に諫言しなかったとして、酒井忠行にお預けとなりました。忠長の赦免を願うも、寛永9年（1632年）には改易され、宣正も連座により大和郡山藩藩主に預けられる運命をたどりました。

晩年とその後

その後は許され、妻の兄である土井利勝に招かれますが、寛永14年（1637年）2月6日に大和郡山で亡くなります。享年65歳。宣正の四男は屋代家に養子入りし、また三男の子孫が続いています。さらに、末子の正高の子孫は320石の旗本として存続し、他にも文学や政治に寄与した子孫がいます。

まとめ

朝倉宣正は、江戸時代初期の日本において、忠義と勇気をもって活躍した武将であり、彼の生涯は徳川氏の歴史の一端を担うものでした。さまざまな困難に直面しながらも、彼の忠誠心と武勇は、多くの人々の心に刻まれています。彼の存在は、今なお歴史的な意義を持ち続けています。

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