朝日町 (三重県)

三重県朝日町：地理、歴史、文化、経済

朝日町は、三重県三重郡に位置する町で、県内で最も面積が小さい自治体として知られています。北勢地域に属し、豊かな自然と歴史、そして近年著しい人口増加が特徴です。

地理

朝日町は三重県の北部に位置し、南東で川越町、南西で四日市市、北で桑名市と隣接しています。町の北西部は丘陵地帯、南東部は低地となっており、員弁川（町屋川）と朝明川がそれぞれ桑名市、四日市市との境界の一部を形成しています。

丘陵は鮮新世後期から更新世前期にかけて形成されたもので、東海道が丘陵の南東縁に並行して通り、縄生・小向・柿の各集落が形成されています。低地は主に水田として利用されていましたが、昭和以降は工場用地としても利用されています。

気候

朝日町の年間降水量は1664.0mm（令和5年度観測結果）です。

歴史

朝日町には弥生時代の遺跡が複数存在し、戦国時代には縄生、小向、柿、埋縄にそれぞれ城があり、小領主が分治していました。

朝日村の成立

町村制の施行に伴い、縄生村、小向村、柿村、埋縄村の4ヶ村が合併し、朝日村が成立しました。村名の由来は、天武天皇が縄生・小向の辺りで朝日を拝まれたという故事に因んでいます。この故事は『日本書紀』にも記述されています。

単独町政

1953年（昭和28年）に町村合併促進法が施行されましたが、朝日村は合併を行わず、1954年10月に「朝日町」となりました。平成時代には四日市市の合併構想に合流しましたが、住民投票の結果、単独での町政を続けることとなりました。

行政

歴代の町村長として、伊藤伝八郎、森佐太郎、山下岩松、荒木智憧、安達松治郎、稲垣庄一郎、安達誠三、太田清、佐藤金衛、山本久雄、安達誠六郎、田代兼二朗、栗田康昭が挙げられます。現在の町長は矢野純男です。

町議会の議員定数は11名です。

経済

工業

朝日町には、東芝インフラシステムズ、キオクシア、プロテリアルファインテック、カネソウなどの工場が立地しています。特に東芝インフラシステムズは、旧芝浦製作所三重工場として1938年に設立され、多くの住民が東芝関係者であることから「東芝の町」とも呼ばれています。

小売業

朝日町を発祥とする企業として、ギガス（現ケーズホールディングス）があります。

教育

朝日町には、朝日町立朝日中学校、朝日町立朝日小学校があります。

交通

鉄道

• - 東海旅客鉄道（JR東海）

- 関西本線：朝日駅

• - 近畿日本鉄道（近鉄）

- 名古屋線：伊勢朝日駅

道路

• - 伊勢湾岸自動車道：みえ朝日インターチェンジ
• - 国道1号
• - 北勢バイパス
• - 三重県道66号四日市朝日線
• - 三重県道143号桑名川越線

名所・旧跡・観光スポット

• - 縄生廃寺（金光寺跡）：出土した舎利具などが国の重要文化財に指定されています。
• - 橘守部出生地跡：国学者の橘守部の出生地。
• - 朝日町歴史博物館

地区

• - 小向地区：東海道沿いの地区で、交通・経済の中心地です。
• - 埋縄地区：桑名街道沿いの農業地区です。
• - 柿地区：タオル製造が盛んな地区で、教育・文化の中心地です。
• - 縄生地区：員弁川西側の地区です。
• - 白梅の丘東西地区、向陽台地区：新興住宅地です。

まとめ

朝日町は、豊かな自然、歴史、そして近年の人口増加が特徴的な町です。工業が盛んであり、交通の便も良く、住みやすい環境が整っています。歴史的な名所や文化施設も存在し、観光地としても魅力があります。

もう一度検索