朝赤龍太郎

朝赤龍 太郎について

概要

朝赤龍太郎（あさせきりゅう たろう、1981年8月7日生まれ）は、モンゴルのウランバートルで生まれ、若松部屋に入門した元大相撲力士です。本名はバダルチ・ダシニャムで、愛称は「ダシ」。彼の四股名は、兄弟子である横綱・朝青龍の本名に由来し、赤ドルジとも呼ばれています。現役時代の体格は身長184cm、体重150kg。彼の得意技は右四つ、寄り、そして投げであり、最高位は西関脇です。現在は年寄・高砂として活動しています。

来歴

現役時代

モンゴル相撲のナチン（二男）として育ち、6歳から12歳までナーダムの競馬大会に参加。明徳義塾高等学校へ留学し、朝青龍とともに日本に来ました。1997年に初めて飛行機に搭乗し、思い出深いエピソードを語っています。それから2000年に若松部屋に入門し、初土俵を踏みました。

すぐに序二段を制し、その後の昇進も早く、2002年7月には十両に昇進しました。入門から15場所で新十両とは、年6場所制以降のスピード出世の歴史に名を刻みました。十両での成績は波がありましたが、2003年1月場所では十両優勝を達成し、同じ場所で朝青龍も優勝するなど、高砂部屋勢が2つのタイトルを掲げました。

2003年3月場所で新入幕を果たし、特に2004年には幕内で好成績を収め、13勝2敗の結果で殊勲賞と技能賞も獲得しました。だが、その後は膝の怪我も影響し、成績が上下しました。最終的には安定した成績を収め、2007年には新関脇に昇進しました。

彼の現役時代には怪我が多く、悔しい思いを抱えながらも、何度もカムバックに挑戦しました。2015年には17場所ぶりに再入幕を果たし、年月が経過しても高砂部屋に留まり続けました。

引退

2017年5月に引退を決意し、年寄・錦島の襲名を実現しました。その後、2020年には高砂部屋の師匠となり、高砂名跡を継承しました。これはモンゴル出身者が大相撲史上初の一門総帥となることを意味します。

取り口と人柄

朝赤龍は根は左四つのスタイルでありながら、右四つが得意とされており、立ち合いから相手を崩し、寄り切る技術が光ります。師匠の高砂からは「温厚な性格」と高く評価されており、朝青龍とは対照的に穏やかな人柄が多くのファンからの支持を集めました。

現在

引退後も高砂部屋を継承し、弟子の育成に力を注いでいます。彼は相撲界において自らの経験を生かし、筋力トレーニングを重視して怪我の予防に取り組む姿勢を見せており、「横綱を育てたい」という願いを持って弟子たちに接しています。

朝赤龍はモンゴルから来た力士として日本の相撲界に名を刻んだ存在として評価され、彼の足跡は今後も多くの人々に語り継がれることでしょう。

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