朝鮮総督府逓信局

朝鮮総督府逓信局

朝鮮総督府逓信局は、日本統治時代の朝鮮に存在した、朝鮮総督府の外局の一つです。この局は、朝鮮における郵便、郵便為替、郵便貯金、簡易保険、船員保険といった郵便関連事業に加え、電信、電話といった通信事業、さらには航路標識の管理、海員の養成、発電水力、航空に関する事務など、多岐にわたる業務を管轄していました。また、航路、船舶、海員、電気事業、ガス事業の監督もその職務範囲に含まれていました。

沿革

朝鮮総督府逓信局の歴史は、1905年（明治38年）に統監府のもとに通信管理局が設置されたことに始まります。これは、日本が韓国に対する影響力を強めていく過程で、通信網の整備と管理を強化する必要が生じたためと考えられます。

1910年（明治43年）の韓国併合により朝鮮総督府が設置されると、通信局がその所属官署として置かれました。その後、1912年（明治45年）には、朝鮮総督府逓信官署官制の施行に伴い、通信局は逓信局へと改称されました。

1943年（昭和18年）には、朝鮮総督府の機構改正が行われ、逓信局の組織も再編されました。具体的には、庶務、監理、保険管理、保険運用の各課が廃止され、総務、通信、貯金保険の3課に再編されました。また、保険契約、保険支払、保険徴収の3課の業務は、新たに設置された保険管理所へ移管されました。さらに、経理課が廃止され会計課が新設されたほか、海事、航空の2課は交通局へと移管されました。これらの組織変更は、戦時体制下における業務効率化と、より重点的な分野への資源集中を目的としたものと考えられます。

機構

1941年（昭和16年）9月1日時点での逓信局の機構については、詳細な情報が残されています。

歴代局長

歴代の局長名については、詳細な情報が不足しています。

参考文献

朝鮮総督府編『施政三十年史』（朝鮮総督府、1940年）
朝鮮総督府編『朝鮮事情　昭和十七年度版』（朝鮮総督府、1941年）
戦前期官僚制研究会編『戦前期日本官僚制の制度・組織・人事』（東京大学出版会、1981年）

関連項目

逓信省
台湾総督府通信局
大韓民国逓信部
大韓民国情報通信部
大韓民国郵政事業本部
日韓通信業務合同
木村次郎右衛門：職員として勤務

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