木村庄之助 (24代)

24代木村庄之助の生涯と業績

24代木村庄之助（にじゅうよんだい きむら しょうのすけ、1901年8月15日 - 1973年9月19日）は、日本の大相撲界において著名な立行司であり、その本名は緑川 義です。千葉県出身で、彼は「総髪庄之助」や「山伏庄之助」などの通称を持ち、特に「由井正雪」とも呼ばれました。この偉大な行司は、数々の名勝負を見届け、日本相撲界に多大な影響を与えました。

経歴の始まり

幼少期から体格に恵まれていた木村庄之助ですが、わずか8歳の時に行司としての道を進むことになりました。1910年の初土俵を皮切りに、1911年5月に序ノ口での試合に出場します。彼は最初に阿武松部屋に所属した後、出羽海部屋に移籍し、行司名を変えながらその名声を高めていきました。1927年には初代式守伊三郎と改名し、1949年には名跡式守鬼一郎を襲名しました。このようにして彼は、行司としての名声を確立し、特に柏鵬時代から1965年に始まった部屋別総当たり制直後まで、数々の重要な勝負を裁く役割を果たしました。

偉大な出来事と試練

木村庄之助の経歴において特に注目されるのは、1926年12月に福岡県戸畑市の巡業中に発症したフグ中毒の事件です。彼は幸運にも治療中にフグを吐き出し、一命を取り留めることができましたが、この時同行した出羽海部屋の同僚は命を落としてしまいました。この経験を経て、彼は義松から伊三郎へと改名し、また自らの娘にその同僚を偲んで「福子」と「柳子」と名付けました。しかし、柳子は戦後の小平事件に巻き込まれることとなり、運命の厳しさを感じさせるエピソードとなりました。

行司としてのキャリア

さらに、木村庄之助は1932年の「春秋園事件」で一時的に行司を辞めるものの、復帰後は1951年5月の場所から年寄阿武松を襲名し、二枚鑑札という特別な地位に立ちましたが、1958年以降その制度が廃止されることになりました。鬼一郎の名跡は引き続き現役の行司として名を馳せ、その後1960年には20代式守伊之助を襲名し、1963年にはついに24代木村庄之助へと変わりました。

引退と後の人生

彼は1966年7月の千秋楽、大鵬と柏戸の戦いを最後に定年を迎えました。退職後は國學院大學で神主の資格を取得し、故郷の千葉県に戻って神主として新たな人生を歩みます。その後1973年9月19日に72歳でこの世を去り、お墓は東京・小岩にあります。

彼の特性と影響

木村庄之助は、見た目だけでなく行司としての姿も堂々としており、多くの相撲ファンに親しまれていました。また、彼は能筆としても知られ、初の番付書き行司として戦後の相撲界に貢献しました。晩年には髪を伸ばした姿が評価され、さらに酒豪としても名を馳せていました。このように彼の生涯は、相撲界だけでなく、文化的な側面でも大きな影響をもたらしました。

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