木村庄之助 (29代)

29代 木村庄之助について

29代木村庄之助（本名：櫻井春芳）は、大相撲の重要な立行司の一人であり、1936年3月26日に高知県香南市香我美町で生まれました。彼は1995年から2001年まで「木村庄之助」としてその名声を確立し、相撲界に多大な影響を与えました。彼の在位期間は、行司停年制が施行された後においても特に貴重なものであり、その38場所は行司としての業績の一部です。

幼少期と入門

幼い頃から相撲に興味を持っていた木村は、漁師の養子として育ちました。彼が相撲の世界に飛び込むきっかけとなったのは、隣人の相撲愛好家からの勧めでした。9歳の時、二所ノ関部屋に入門し、木村春芳の名で初土俵を踏みました。彼は後に多くの改名を経験しますが、全ての変化は彼の成長の一部として重要です。特に、1963年には十両に昇格し、養父の前名を引き継ぎました。

高まる昇進

1980年には幕内に昇格し、その後1985年に9代式守錦太夫を襲名します。そして、1992年には三役格に昇格するなど、彼のキャリアは順調に進みました。1994年には、27代伊之助と28代庄之助の退職に伴い、立行司として昇進するチャンスを迎えました。彼は1994年に28代伊之助を襲名した後、翌年に29代庄之助として名を馳せました。

行司としての特徴

木村庄之助の声は特徴的で、やや鼻にかかった音色が印象に残ります。行司としては、特に幕内格初期には木目基調の軍配を使用していましたが、九代式守錦太夫を襲名後は「中道実相」と記された黒漆塗りの軍配を用いるようになりました。この軍配は後に彼の後継者たちに引き継がれました。

個人的なエピソード

入門当初、木村はホームシックになり故郷に逃げ帰ろうとしたこともありましたが、周囲の人々によって再び二所ノ関部屋に戻され、その後は強固な意志で相撲に専念します。しかし、彼のキャリアの中にはちょっとした凡ミスもあり、武双山を勝ち名乗りする際に誤って「武蔵丸」と言ってしまうこともありました。

木村庄之助の影響

彼は相撲界において長いキャリアを持ちながら、歴代庄之助の中でも最長の存命者となっています。特に、彼の出身地である香南市は相撲に縁のある地域であり、彼もまた強力な支持者に恵まれていました。これにより、経済的にも恵まれた環境で活動することができました。

履歴

木村庄之助のキャリアは次のような重要なステップで構成されています：

• - 1945年11月：初土俵・木村春芳
• - 1948年10月：式守春芳に改名
• - 1985年1月：9代式守錦太夫襲名
• - 1994年5月：立行司に昇格・28代式守伊之助襲名
• - 1995年1月：29代木村庄之助襲名
• - 2001年3月25日：停年退職

木村庄之助は、その独自性と歴史において相撲界にさまざまな影響を与え続けています。

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