木浦空港

木浦空港（Mokpo Airport）

木浦空港は、大韓民国全羅南道霊岩郡三湖邑に位置する軍用飛行場です。かつては民間航空も利用していましたが、現在は軍事施設として運用されています。

施設の概要

旅客ターミナルは1992年に民間利用が再開された際に建設されましたが、2007年11月に空港の民間利用が廃止されたことに伴い閉鎖されました。閉鎖時点では、以下のような施設がありました。

アシアナ航空の事務所
スナック
霊巌警察署空港分室
韓国空港公社木浦支社
建設交通部釜山地方航空庁木浦空港出張所
新韓銀行ATM

かつては大韓航空も事務所を置いていましたが、同社の路線全廃により撤退しました。大韓航空のカウンターがあった場所は、展示スペースとして利用されていました。

歴史

1960年代末から建設が進められ、1160m×30mの滑走路を有する飛行場として開設されました。1970年からは大韓航空がソウルと済州を結ぶ路線の中間寄港地として利用していましたが、オイルショックの影響で休航となりました。

1987年からは滑走路の1500m×30mへの延長や旅客ターミナルの整備が行われ、1992年には大韓航空とアシアナ航空が相次いでソウルと木浦を結ぶ路線の運航を開始しました。

しかし、1993年7月にはアシアナ航空機が木浦空港への着陸進入中に墜落する事故が発生しました（アシアナ航空733便墜落事故）。この事故は木浦空港の悪条件が一因とされ、1994年から再工事が行われ、滑走路の再延長や周辺障害物の除去などが実施されました。

1997年に工事は終了しましたが、依然として欠航率が高く、西海岸高速道路の全通やKTX開業など代替交通機関の整備が進んだことから利用客が減少しました。路線は次々と廃止され、最終的にはアシアナ航空が運航するソウル/金浦線1日1往復のみとなりました。この路線も、木浦代替を目的の一つとして建設が進められた務安[[国際[[空港]]]]が2007年11月に開港すると務安発着に変更され、空港職員も務安[[国際[[空港]]]]に異動しました。

その後、木浦空港の民間航空施設は廃止され、施設は海軍のみが使用しています。

軍は民間航空便の廃止と前後して、木浦の位置づけをヘリ専用作戦基地に変更しました。しかし、同時に非常滑走路としての役割も残したため、高度制限により周辺開発が制約される結果となりました。地元は羅州非常滑走路の存在を理由に、木浦の非常滑走路指定解除を求めています。

年表

1967年4月28日：起工式
1970年1月15日：公共用飛行場指定公告
1992年7月1日：大韓航空、ソウル線を開設
1992年12月3日：アシアナ航空、ソウル線を開設（1日2便）
1993年2月1日：大韓航空、済州線を開設（1日2便）
1993年7月26日：アシアナ航空機、木浦空港への着陸進入中に墜落
1994年10月1日：大韓航空、釜山線を開設（1日1便）
1997年2月17日：滑走路拡張工事のため、民間機の運航を中断
1997年6月17日：運航再開
2000年10月15日：大韓航空、釜山線を廃止
2003年3月20日：大韓航空、ソウル線を廃止
2004年1月1日：アシアナ航空、ソウル線を1日1便に減便
2004年2月16日：両方向着陸開始
2004年5月1日：大韓航空、済州線を廃止
2004年7月1日：駐車場無料開放
2007年11月23日：民間航空施設の使用を廃止

就航路線

2007年11月に民間航空施設の使用が廃止されて以降、民間機の発着はありません。かつては、大韓航空が金浦国際[[空港]]、金海国際[[空港]]、済州国際[[空港]]への各路線を、アシアナ航空が金浦国際[[空港]]への路線を運航していました。

事件・事故

1993年7月26日：アシアナ航空のボーイング737-500型機が木浦空港に進入中、空港の南西8km地点に墜落（アシアナ航空733便墜落事故）。
1997年1月19日：旅客ターミナル前の花壇に拳銃の実弾6発が落ちているのが発見される。
2004年6月25日：空港内への爆弾設置をほのめかす電話があり、警察と軍が動員される騒ぎとなる。爆発物は発見されず、後に虚偽の電話をかけた容疑で女性が逮捕。

外部リンク

木浦空港（韓国空港公社）

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