本覚寺 (小松市)

本覚寺の歴史と概要

本覚寺（ほんがくじ）は、石川県小松市にある真宗大谷派の寺院で、山号は足羽山です。本尊には阿弥陀如来が祀られています。この寺院は元々越前国に存在しており、和田本覚寺とも呼ばれていました。

開基と沿革

本覚寺の開基は、浄土真宗の宗祖である親鸞の弟子にあたる和田ノ信性です。当初、この寺院は念仏道場として「和田道場」と名付けられ、真宗高田派に属していました。しかし、応長元年（1311年）になると、本願寺の第3世、覚如に帰依し、その後、本願寺の一部となります。さらに時代が進むと、本願寺第7世の存如の時代には、本覚寺の寺号が正式に使われるようになりました。

永正3年（1506年）、九頭竜川の戦いで朝倉氏に敗北したことから、本覚寺は加賀国へ避難しました。その際、寺院は超勝寺と共に越前の門徒をまとめる役割を担うことになります。しかし、加賀の門徒と越前門徒の間での対立が高まり、寺院間の争いが発生します。この争いは大小一揆の原因ともなりました。

寺院の復帰と分派

永禄10年（1567年）に朝倉氏と和解が実現した後、越前国への復帰が許可されましたが、加賀国の本坊も残ることとなりました。慶長7年（1602年）に本願寺が東西に分立することが決まり、本覚寺は東本願寺第12世教如を支持し、真宗大谷派へ属することになりました。一方、越前国側では西本願寺第12世准如を支持し、西派（本願寺派）の和田山本覚寺が設立されました。これにより、現在のように二つの系統に分かれることとなりました。

文化的背景と関連項目

本覚寺は、浄土真宗を通じた仏教文化の中心地としても知られています。寺院の歴史は日本の宗教史において非常に重要な役割を果たしており、特に「越前一向一揆」や「九頭竜川の戦い」、さらに「享禄・天文の乱」と関連があります。

関連する寺院には、吉崎御坊や和田山本覚寺、藤島超勝寺が存在し、これらは全て浄土真宗やその周辺の歴史的な背景を持つ場所となっています。また、本覚寺やその周辺の歴史は、福井県史の中でも詳しく記述されており、特に中世や近世の時代における真宗の変遷を理解するための重要な資料とされています。

外部リンクとして小松本覚寺の公式ページや福井県史に基づいた情報も参照可能で、いずれも寺の歴史や文化をより深く理解する手助けとなるでしょう。

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