朱鞠内駅

朱鞠内駅

朱鞠内駅は、かつて北海道幌加内町に存在したJR北海道深名線の駅でした。1932年に開業し、深名線の全通とともに中間駅となりました。電報略号は「マリ」、事務管理コードは▲121411でした。

歴史

1932年（昭和7年）10月25日: 鉄道省幌加内線添牛内駅 - 当駅間延伸開通に伴い、開業。
1933年（昭和8年）頃: 雨竜第一ダム建設に伴う水没地域の立木伐採運搬のため、王子製紙より依頼を受けた川上林業株式会社が軽便軌道を敷設し、当駅裏土場へ林材輸送。
1941年（昭和16年）10月10日: 幌加内線の当駅 - 名雨線初茶志内駅（後の天塩弥生駅）間延伸開通に伴い、中間駅となる。同時に路線名を深名線に改称。
昭和20年代前半？: 川上林業（王子製紙）の軽便軌道が廃止。
1949年（昭和24年）6月1日: 日本国有鉄道に移管。
1950年（昭和25年）2月11日: 朱鞠内機関支区廃止、駐泊所となる。
1964年（昭和39年）:
5月16日：朱鞠内大火により駅舎全焼。
8月末：新駅舎供用開始。
10月4日：当駅構内にて名羽線朱鞠内側の杭打式。
1966年（昭和41年）7月27日: 当駅構内にて名羽線朱鞠内側建設工事起工式。
1981年（昭和56年）: 名羽線建設工事休止。
1982年（昭和57年）3月29日: 貨物の取り扱いを廃止。乗車券販売及び荷物取り扱いを業務委託駅化。
1984年（昭和59年）:
2月1日：荷物の取り扱いを廃止。
11月10日：旅客取り扱い駅員無配置駅となる（運転取り扱い要員はそのまま配置）。
1987年（昭和62年）4月1日: 国鉄分割民営化により、JR北海道に継承。
1995年（平成7年）9月4日: 深名線の全線廃止に伴い、廃駅となる。

駅構造

廃止時点では、相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、列車交換が可能な構造でした。ホーム間は構内踏切で連絡していました。駅舎は構内の西側に位置し、1964年の大火後に建て替えられた耐火ブロック造の平屋建てでした。かつては駅舎内にキクの造花や木の根が飾られていました。

利用状況

1981（昭和56）年度: 48人
1992（平成4）年度: 8人

駅周辺

駅周辺には、国道275号や朱鞠内湖、朱鞠内郵便局などがあります。駅ができる以前は湖畔駅近くの三股が中心市街でしたが、駅の設置とともに駅周辺に新しい市街が形成されました。

その他

朱鞠内湖を擁する雨竜第一・第二ダム建設の際には、深名線の延伸工事も重なり、当駅は大変に活況を呈しました。ダム建設完了とともに貨物便数は減少し、1950年には機関支区が廃止となりました。

駅跡

廃駅後、駅舎はバス待合所として再利用されましたが、後に解体され「朱鞠内コミュニティー公園」となりました。公園内には駅名標とレールの一部が移設されています。また、駅跡の湖畔方には、未成線となった名羽線の道床が残っています。

隣の駅

北海道旅客鉄道
深名線
* 共栄駅 - 朱鞠内駅 - 湖畔駅

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