添牛内駅

添牛内駅（そえうしないえき）

添牛内駅は、かつて北海道雨竜郡幌加内町に存在したJR北海道深名線の駅です。1931年に開業し、深名線全線廃止に伴い1995年に廃駅となりました。事務管理コードは▲121410でした。

歴史

1931年（昭和6年）9月15日：鉄道省雨龍線の幌加内 - 添牛内駅間延伸開通に伴い、開業。一般駅としてスタート。
1931年（昭和6年）10月10日：路線名が幌加内線に改称され、同線の駅となる。
1932年（昭和7年）10月25日：添牛内駅 - 朱鞠内駅間の延伸開通に伴い、中間駅となる。
1941年（昭和16年）10月10日：深名線への路線名改称に伴い、同線の駅となる。
1949年（昭和24年）6月1日：日本国有鉄道に移管。
1982年（昭和57年）3月29日：貨物・荷物の取り扱いを廃止し、無人化（簡易委託化）される。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、JR北海道に継承。
1995年（平成7年）9月4日：深名線の全線廃止に伴い、廃駅となる。

駅名の由来

駅名は、所在地名に由来します。地名はアイヌ語の「ソウシナイ」（滝のある川）に漢字を当てたもので、駅の西側、霧立峠へ向かう道沿いのソーウンナイ川に滝があることに由来すると考えられています。

駅構造

廃止時点で、1面1線の単式ホームを持つ地上駅でした。ホームは線路の東側にあり、棒線駅となっていました。かつては2面2線の相対式ホームを持つ交換駅でしたが、交換設備は廃止されました。1983年時点では、使われなくなった対向ホーム側の線路が側線として残っていましたが、ホームは撤去されていました。駅舎は構内の東側に位置し、ホーム北側に接していました。

貨物列車運行時代には、木材、澱粉、雑穀の搬出が主に行われていました。広い構内は、夏にはルピナスの花で覆われていたそうです。

利用状況

1981年度（昭和56年度）：1日乗降客数20人
1992年度（平成4年度）：1日乗降客数2人

駅周辺

国道239号（観月国道/霧立国道）
国道275号（空知国道/美深国道）
雨竜川
ソーウンナイ川
相雲内岳（標高608m）
士別峠
霧立峠
ジェイ・アール北海道バス深名線「添牛内郵便局前」停留所

駅跡

廃線後、駅舎は地域住民が取得し、倉庫として利用されてきました。地元有志が雪下ろしを行い、2011年には屋根が塗り替えられた形跡もありました。2017年には駅名看板が復活。2022年にはクラウドファンディングによる修繕が完了しました。

旧駅舎の備品は散逸していましたが、2023年には切符保管箱が発見され、添牛内駅保存会に寄贈されました。毎年、駅舎の開放イベントも開催され、地域住民や鉄道ファンが集まっています。

隣の駅

北海道旅客鉄道
深名線

政和駅 - 添牛内駅 - 共栄駅

かつて政和駅と添牛内駅の間に新富駅が存在していました。
かつて添牛内駅と共栄駅の間に大曲仮乗降場が存在していました。

脚注

関連項目

日本の鉄道駅一覧
特定地方交通線

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