朴八陽

朴八陽の生涯と業績

朴八陽（パク・パリャン）は、1905年8月2日に生まれ、1988年10月4日に逝去した、日本統治時代の朝鮮および朝鮮民主主義人民共和国の著名なジャーナリスト、詩人、教授、政治家です。彼は「麗水」や「如水」という号を持ち、ペンネームは「金麗水」や「麗水山人」としても知られています。

幼少期から青年期

京畿道の水原市に生まれた朴八陽は、幼少期に京城府に移住し、培材高等普通学校（現在の培材高等学校）と京城法学専門学校を卒業しました。これらの教育機関での経験が、彼の後の文筆活動や政治的思考に大きな影響を与えました。

文壇デビューと活動

彼は1923年に東亜日報の新春文芸に掲載された詩『神の酒』が評価され、公に文壇に登場しました。そして1926年には朝鮮プロレタリア芸術家同盟に参加し、文学活動を本格化させます。朝鮮日報や中外日報、朝鮮中央日報などで記者としても活躍しながら、1940年には詩集『麗水詩抄』を発表しました。

戦後の活動

1945年、光復を迎えた際には満洲に滞在し、満鮮日報の記者として活動していましたが、帰国後に北朝鮮に留まることとなりました。1946年には朝鮮共産党および朝鮮文学家同盟に参加し、その後も詩作を続けます。1947年には『朴八陽詩集』を発表し、1958年には『黄海の歌』、1961年には『吹雪万里』など、数多くの作を発表しました。特に、彼が手がけた長編の叙事詩『民族の栄誉』や『名のないいち草葉の歌』は、彼の文学的才能を示す重要な作品です。

教育と政治

朴八陽は、正路（現在の労働新聞）の編集局長や副主筆の役職に就き、また金日成総合大学の語文学部で新聞学を教える講座長としても活躍しました。朝鮮戦争では従軍作家として活動し、朝鮮作家同盟の委員長や最高人民会議の代議員など、政治活動にも関与しました。

後半生と死

しかし、彼の晩年は波乱に満ちていました。1966年に「反党宗派分子」として粛清の対象となったと言われており、その後の動向は明らかではありません。朴八陽は1988年に83歳で死去したとされています。

死後の評価

彼の死後、韓国では粛清説などが噂されましたが、その真実は依然として不確かです。近年、越北作家の作品が解禁された後、詩選『太陽に背を向けた街』が発表され、再評価の流れが生まれています。彼の作品は、現在でも多くの人々に影響を与え続けています。

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