朴基成

朴基成の生涯と業績

朴基成（パク・キソン、박기성）は、日本の植民地支配下において活躍した朝鮮の独立運動家であり、大韓民国の軍人としても知られています。彼は1907年6月に忠清北道で生まれ、幼名は朴順成（박순성）でした。本貫は竹山朴氏（죽산박씨）で、号は毅堂（의당）や別名の李守玄、李壽鉉、欧陽軍も持っています。

幼少期と教育

朴基成は幼少期に曽坪郡へ引っ越し、15歳まで寺子屋で学びました。彼は1919年の三・一運動に参加し、独立を希求する万歳を叫ぶなど、早くから民権意識を持っていました。その後、道安面の講習所で2年間学び、続いて日本への留学を決意します。彼は東京の四谷小学校夜間部に通い、小学校を卒業した後、開城中学校の夜間部で学びました。

抗日運動への参画

1926年の6・10万歳運動がきっかけで、朴は抗日闘争に身を投じます。元心昌（원심창）や韓何然（한하연）らと交流し、1927年には代々木公園での三一節記念行事への参加を試み、逮捕されました。1928年には、アナーキスト団体・自由青年連盟を結成します。1929年の光州学生事件を受けて帰国後、警察の厳しい監視下に置かれました。

亡命と軍人としての活動

1931年、朴は仁川から青島を経て上海に亡命し、1932年には柳子明らと無政府主義者連盟で活動を行いました。1933年に発生した有吉明公使の暗殺事件を受けて上海を離れ、南京の砲兵学校に入学。1934年9月には中央陸軍軍官学校に入学し、第2総隊交通兵隊に配属され、1937年10月に無事卒業しました。

その後、湖北省常徳で通信兵団の排長となり、上尉へ昇進後は重慶で訓練総監部の通信監室参謀として勤務しました。1940年10月には韓国青年戦地工作隊を結成し、軍事組長として従事。戦地工作隊は日本軍占領地域の朝鮮人青年を対象に軍隊勧誘活動を行いました。

1941年には韓国光復軍に編入され、第5支隊の指導者となりますが、その後摩擦が生じ、指導者が暗殺されると事後処理を進めました。重慶に帰還後、光復軍総司令部情報参謀部長に就任し、1945年には帰国しました。

軍人としての後半生

1947年3月、朴は警備士官学校特別第3期を卒業し、大尉に任官。後に第5連隊の大隊長を歴任した他、朝鮮戦争が開始されると様々な役職を歴任します。1952年には第101師団長となり、戦後も軍の教育機関で指導的役割を果たしました。1959年には予備役に編入され、1963年には建国勲章独立章を授与されました。

また、1969年には独立運動史編纂委員会に参加し、1985年には光復軍同志会の会長として、同諸問題の発展に寄与しました。朴基成の生涯は朝鮮の独立のための闘争と軍人としての誇りを象徴するものであり、彼の貢献は今も多くの人々に評価されています。

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