杉村一樹

元騎手 杉村一樹 プロフィール

杉村一樹氏は、1978年3月19日生まれの元騎手です。地方競馬を中心に活躍し、1000勝という偉業を達成しました。逃げを得意とする騎乗スタイルで知られ、数々の名馬に騎乗し、多くの勝利に貢献しました。華々しい活躍の裏には、数々の困難や挫折を経験した波瀾万丈のキャリアがあります。この記事では、杉村氏の生い立ちから騎手としてのキャリア、そして引退に至るまでの道のりを詳しく紐解きます。

騎手としてのキャリア

杉村氏の騎手人生は、高知県中村市から始まりました。中村市立中村中学校卒業後、競走馬の保養センターで馬の世話を通して騎手への道を志し、益田競馬場を経て騎手学校へ入学します。卒業後は大分の中津競馬場で騎手デビューを果たし、なんと初騎乗で初勝利という鮮やかなスタートを切りました。

中津競馬場閉鎖後は、同期を頼って熊本県の荒尾競馬場へ移籍。そこで彼は新たな挑戦を続け、数々の重賞競走を制覇する活躍を見せます。特に2010年にはスーパージョッキーズトライアルで優勝し、ワールドスーパージョッキーズシリーズへの出場を果たすなど、地方競馬を代表する騎手として名を馳せました。荒尾競馬場での8084戦目で地方競馬通算1000勝を達成するなど、輝かしい実績を残しました。

2003年には中央競馬に初騎乗を果たし、小倉競馬場でトキメキローマンに騎乗しましたが、結果は18頭立ての17番人気で18着でした。地方競馬での活躍が中心でしたが、中央競馬への挑戦でもその高い実力の一端を見せつけました。

荒尾競馬場閉鎖と川崎競馬場への移籍

2011年、荒尾競馬場の閉鎖に伴い、杉村氏は川崎競馬場の池田孝厩舎に移籍します。新たな環境での挑戦を続けましたが、2017年には携帯電話使用に関する規約違反で長期の騎乗停止処分を受けました。この処分は、彼の騎手生活に大きな影を落とすことになります。

引退

2017年3月29日の浦和競馬を最後に騎乗機会を失い、同年12月に引退しました。地方競馬通算成績は11546戦1338勝、2着1321回、3着1272回という輝かしい記録を残し、勝率11.6%、連対率23.0%という高い数字を記録しています。中央競馬では20戦0勝、2着1回という結果でした。

主な騎乗馬

杉村氏は数々の名馬に騎乗し、その才能を開花させました。主な騎乗馬として、ヤマビコヘリオス（1997年アラブチャンピオン）、アドロ（1997年中津ダービー）、フジノヘイロー（2007年大阿蘇賞）、エランセ（2007年肥後の国グランプリ）、フサイチクローバー（2008年荒炎賞）、レッドエンゼル（2010年門松賞）などが挙げられます。これらの名馬とのコンビで、数々の勝利を収め、競馬ファンを魅了しました。

エピソード

杉村氏の勝負服は、スキーキャプテンの勝負服を参考にデザインされています。しかし、スキーキャプテンが（有）社台レースホースの所有馬であったため、杉村氏は黄、黒縦縞、袖青一本輪の勝負服を使用していました。この勝負服も、彼の騎手としてのキャリアを象徴する一つの要素と言えるでしょう。

まとめ

杉村一樹氏は、地方競馬で1000勝を達成した実力派騎手でした。数々の名馬に騎乗し、スーパージョッキーズトライアル優勝などの輝かしい実績を残しました。しかし、携帯電話使用による騎乗停止処分など、波乱に満ちたキャリアを送ったことも事実です。彼の経験は、後進の騎手たちにとって貴重な教訓となるでしょう。彼の功績は、競馬史に長く記憶されることでしょう。

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