李守信

李守信の生涯と業績

李守信（り しゅしん、モンゴル語：ᠪᠤᠶᠠᠨᠳᠡᠯᠭᠡᠷ）は、中華民国や満洲国、蒙古連合自治政府で重要な役割を果たした軍人及び政治家である。彼はモンゴル族出身で、もともとの名は李義であった。李守信はデムチュクドンロブ（徳王）と共に蒙古自治を目指して活動した指導者の一人として知られている。

初期の活動

李守信は小地主の家庭に生まれ、1919年から熱河省の直隷派に加わり軍の道を歩み始めた。彼はその能力を評価され、国民政府に属する部隊で順調に昇進し、1928年には東北軍騎兵第17旅第34団の団長に就任した。この時期、彼は開魯に駐屯し、1930年頃にはガーダー・メイリンの蜂起を鎮圧する実績を上げた。

1933年には日本軍と交戦し、1機の航空機を撃墜したが、その後、日本との交渉を行い、兵器や資金の支援を受けることに成功した。これを契機に、李守信は満洲国側に与し、熱河遊撃軍の師司令、察東警備軍司令などの役職を歴任した。

蒙古自治への活動

1936年2月、デムチュクドンロブが蒙古軍総司令部を立ち上げると、李守信もその副総司令に就任。彼は軍務部長としても活動し、同年5月には蒙古軍政府が設立され、参謀部長に任命される。その後、日本の援助を受けて蒙古軍を拡充し、1937年10月には蒙古聯盟自治政府が成立すると、李守信は蒙古軍総司令に昇格する。この年、彼は副主席にも選出された。

1940年、李守信は青島で南京国民政府との交渉に臨み、蒙古聯合自治政府が高度な自治権を認められる結果を得た。1941年、政府が蒙古自治邦に改称されると、副主席としての地位を引き続き保持した。

第二次大戦後の活動

戦後、日本が敗北する中、李守信はデムチュクドンロブとともに北平に避難し、第10路軍総司令に任命される。1949年には台湾へ逃げるが、再び内モンゴルに戻り、蒙古自治政府の要職に就任。その後、モンゴル人民共和国に亡命することとなった。

1950年、モンゴル当局により逮捕された李守信とデムチュクドンロブは中華人民共和国へ引き渡され、思想改造を受ける。1964年に釈放された後、李守信は内モンゴル自治区文史館の館員として活動しつつ回顧録の執筆を行った。

晩年と死

李守信は1970年5月にフフホト市で逝去し、享年79歳であった。彼の一生は蒙古自治のために尽力した波乱に満ちたものであり、その功績は今も評価されている。

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