李広 (北斉)

李広（り こう）

李広（生没年不詳）は、北魏末から北斉にかけての時代に生きた官僚であり、文人としても知られています。字（あざな）は弘基といい、范陽郡を本貫としていました。

生涯

李広は若い頃から学問に励み、書物を広く渉猟しました。その結果、彼は優れた才知と文章力を身につけ、議論においてもその才能を発揮しました。趙郡の李騫と並び称されるほどの高い評価を受け、邢卲や魏収に次ぐ名声を得ていました。彼は口下手な一面がありましたが、行動は敏捷であったと伝えられています。

孝昌年間、北魏の安豊王元延明が徐州に駐屯した際、李広はその下で長流参軍を代行しました。これが彼の最初の官職であり、盪寇将軍に任じられました。その後、爾朱仲遠によって大将軍記室に召し出され、諫議大夫の位を加えられました。さらに、荊州行台の辛纂の下で行台郎中となり、ほどなくして車騎府録事参軍に転じました。

武定初年、御史中尉の崔暹が御史を選任する際、通常は家柄が重視される中で、李広は例外的にその才学によって選ばれ、御史と修国史を兼任することになりました。御史台から奏上される文書の多くは、李広の筆によるものでした。後に平陽公高淹が召し出されて御史中尉となると、李広は侍御史に転じました。

武定7年（549年）、高洋が高澄の後を継ぐと、李広は掌書記に任命される予定でしたが、病状が悪化したため、この任命は見送られました。彼は長年にわたり病に苦しみ、立ち上がることができず、財産を失い、薬や治療を続けることも困難な状況に陥りました。闘病の末、彼はついに亡くなりました。かつて李広が畢義雲を崔暹に推薦したことがあり、李広の死後、畢義雲が彼の文筆作品10巻（または7巻とも）を集め、魏収に序文を依頼しました。李広の族人である李子道もまた、文章の才能で知られていました。

伝記資料

『北斉書』巻45 列伝第37 文苑
『北史』巻83 列伝第71 文苑

参考文献

『北斉書』中華書局、1972年。ISBN 7-101-00314-1。
『北史』中華書局、1974年。ISBN 7-101-00318-4。

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