東アナトリア地方

東アナトリア地方の概要

東アナトリア地方は、トルコのアナトリア半島の東部に位置し、北は黒海地方、西は中央アナトリア地方と地中海地方、南は南東アナトリア地方、イラクと接し、東はイラン、ナヒチェヴァン自治共和国、アルメニアと国境を接しています。この地域は、171,061平方キロメートルの広さを持ち、トルコ全体の約21%を占めています。

県

東アナトリア地方には、以下の県が含まれます。

アール県
アルダハン県
ビンギョル県
ビトリス県
エラズー県
エルズィンジャン県
エルズルム県
ハッキャリ県
ウードゥル県
カルス県
マラティア県
ムシュ県
トゥンジェリ県
ヴァン県

人口

総人口は約610万人で、都市部よりも農村部に多くの人々が暮らしています。トルコ国内でも移住者が多い地域であり、人口密度は1平方キロメートルあたり35人と、トルコで最も低い地域となっています。

地理

平均標高は2200メートルに達し、山岳地帯が大部分を占めています。平地や高地、そして多くの山々や山塊が連なっており、現在も造山運動が活発です。山塊は南北方向に三つ連なっています。特に、ノアの箱舟が漂着したとされる伝説を持つアララト山は、この地域を象徴する山として知られています。

気候

海から遠く離れており、標高も高いため、この地域は長く厳しい冬と短い夏が特徴です。冬には、最低気温が-25℃に達することもあり、トルコで最も寒い地域の一つです。夏は、高地では涼しいですが、平野部では暑くなります。年間の気温差が非常に大きいのも特徴です。また、地域によっては特有の微気候が見られ、ウーディルのアララト山付近は湿潤な気候となっています。

植生

森林はトルコ全体の約11%を占めており、主にナラやマツの木が生い茂っています。また、この地域には固有の植物種も多く存在します。

水力発電

水力発電が積極的に行われている地域でもあります。

歴史と文化

かつてはアルメニア王国の支配下にあった歴史があり、アルメニア人にとっての霊峰であるアララト山があることから、精神的な故郷とされています。現在でもこの地域への領土を主張するアルメニア人もいます。

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