東京国際見本市会場

東京国際見本市会場：歴史と変遷

東京国際見本市会場は、かつて東京都中央区晴海に位置したコンベンションセンターで、「晴海」または「晴海国際貿易センター」の通称で親しまれていました。株式会社東京国際貿易センターと社団法人東京国際見本市協会（現：株式会社東京ビッグサイト）によって管理・運営されていました。

設立の背景と発展

1955年、大阪に続き東京で初の「東京国際見本市」が開催され、晴海は第2会場として利用されました。好評を博したことから、東京都は1959年に恒久的な展示場を建設し、東京国際見本市会場が開場しました。以来、東京モーターショーをはじめとする様々な企業イベントや、コミックマーケットなどの同人誌即売会が開催され、多くの人々で賑わいました。

しかし、1980年代後半になると、臨海副都心計画の進展とともに、晴海地区の交通アクセスの悪さや施設設備の課題が浮上しました。各館間の移動通路がなく雨天時に不便であることや、空調設備がないため夏冬のイベント開催に難があったことなどが、後継施設の必要性を高めました。

1996年、江東区有明に東京国際展示場（東京ビッグサイト）が完成し、東京国際見本市会場はその役割を終えて閉場しました。

来歴

1956年：社団法人東京国際見本市協会設立。
1958年：株式会社東京国際貿易センター設立。
1959年：東・西・南館が竣工。初の東京モーターショーが開催。
1971年：新館供用開始。
1972年：B館・C館の保有が見本市協会に移管。
1975年：A館の保有が見本市協会に移管。
1981年：初のコミックマーケット開催。1995年12月のC49まで断続的に使用。
1996年：東京国際展示場（東京ビッグサイト）開場に伴い閉場。

施設構成

東京国際見本市会場は、以下の7つの施設で構成され、総展示面積は56,121m²でした。これらの施設は、株式会社東京国際貿易センターと社団法人東京国際見本市協会の2つの法人によって管理運営されていました。東館・西館・南館・新館は前者、A館・B館・C館は後者が管理していました。

東館: メイン会場として利用されることが多く、ドーム状の屋根が特徴。「ドーム館」やコミケ関係者からは「ガメラ館」と呼ばれていました。内部にはレストラン「松本楼」と「ニユートーキヨー」がありました。
西館: 東館とほぼ同じ面積で、体育館のような形状。地下にトイレがありました。
南館: 2階建ての建物でした。
新館: 天井の高い1階と2階からなる構造で、スケートリンクがありました。
A館:
B館:
C館:

両法人は、東京国際見本市会場閉場後の2003年に統合され、株式会社東京ビッグサイトに社名変更しました。

主なイベント

東京国際見本市会場では、様々なイベントが開催され、最盛期には年間600万人を超える来場者がありました。

東京モーターショー（1959年～1987年）
東京国際見本市（1959年～1995年）
ビジネスシヨウ（1960年～1995年）
エレクトロニクスショー（1962年～1990年）
データショウ（1979年～1996年）
日本国際工作機械見本市（1964年～1992年）
東京国際グッドリビングショー（1970年～1994年）
コミックマーケット（1981年～1986年、1988年～1989年、1991年～1995年）
東京モーターサイクルショー（1971年～1995年）
東京おもちゃショー（～1989年）
東京オートサロン（1983年～1996年）
東京国際ボートショー（1964年〜1996年)
アミューズメントマシン・ショー（1968年～1991年）
東京インターナショナル・ギフトショー（～1996年）
日本国際包装機械展（1964年〜1995年）
国際食品展（1976年～1989年）
国際ホテル・レストラン・ショー（1973年〜1996年）
国際食品工業展（1978年〜1989年）
オートサービスショー（1965年〜1995年）
HVAC＆R JAPAN（1973年〜1996年）
SEMICON Japan（1977年～1989年）
スーパーマーケット・トレードショー（1983年～1996年）
廃棄物処理展（1992年〜1995年）
国際福祉機器展（1992年～1995年）
コミックシティ（～1996年）
ワンダーフェスティバル（～1996年）
アマチュア無線フェスティバル（1977年～1995年)
ファミコンスペースワールド（1990年、1992年〜1994年）
コミュニケーションカーニバル 夢工場'87（1987年）

など、多岐にわたるジャンルのイベントが開催されました。

跡地の利用

閉場後、跡地にはカー用品店やアミューズメント施設、レストランなどが開業しましたが、2005年頃までに全て閉店しました。その後、更地となり、警視庁主催の二輪車運転講習会などに利用されています。2001年には、跡地の一部に東京都中央清掃工場が建設されました。また、2020年東京オリンピック・パラリンピックの選手村が建設され、大会後には「HARUMI FLAG」として住宅地として再開発される予定です。2014年には、近隣の月島警察署が新築移転しています。

関連事項

東京国際展示場（東京ビッグサイト）
幕張メッセ

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